18日、大菩薩山系/雁ヶ腹摺山(がんがはらすりやま・1874m)-姥子山(うばこやま・1503m)のガイドを行いました。
※雁ヶ腹摺山・姥子山の詳細は、本ブログ2012/10/10『雁渡る「五百円札の地」/雁ヶ腹摺山・姥子山』参照
本日の大峠(1560m=国土地理院地形図より)。雨、14℃。
足元にキシャヤスデが大発生。ザックの置き場を探すほどで、参加者の皆さん「気持ち悪い~」と逃げ腰に。(写真はあえて出しません…笑)
8年に一度、大量の成体が地上に姿を現し、かつては八ヶ岳の麓を走るJR小海線を止めたこともあるという強者。確かにオレンジ色のヤスデが地面を這い回る姿は気持ちの良いものではありませんが、この種類は決して人間を刺したり、噛みついたりはしません。
林野庁森林総合研究所「研究の森から№52」によると、この現象はキシャヤスデの“集団見合い”だそう。「普段は森林で生活し、落ち葉を食べて分解して土に変え、地中の空気や水の流れを良くし、そのフンは栄養価に富んでいるため樹木の生長に役立ち、豊かな森林を作る」縁の下の力持ち。
そう考えると、彼らへの印象が少しは変わりませんか?(苦笑)
雁ヶ腹摺山山頂。今回もガスに覆われ、「秀麗富嶽十二景」「五百円札の富士」を拝むこと叶わず。
もし晴れていれば…
こんな感じ?(右下)
ぬかるんだ急坂を慎重に下り…
白樺平(しらかばだいら)を経て姥子山へ。
振り返ると、来し方稜線のやわらかな色づきを垣間見ることができました。
再び、往路を滑りながら雁ヶ腹摺山まで登り返し、大峠へ下山。その途中…
南側、切れ始めた雲の中に富士の裾野!(右上)参加者から歓声。
終始雨に祟られ、展望得られず休憩ものんびりできず、おまけにキシャヤスデの歓迎を受けた皆さんでしたが、「雨の中初めて歩いたが良い経験になった」「ぬかるんだ道の歩き方を学んだ」「来て良かった」等のお言葉…私も嬉しくなりました。
そう、好天ばかりが山じゃない。天候に恵まれなくても、自然の中にはその時にしか出会えない風景や魅力があります。何より、雨天下の行動を経験することは体温調節、雨具のスムーズな着脱や行動食の迅速な補給、スリップ・転倒しない歩き方の会得…登山のリスクマネジメントとして、かなり有効な面もあるのです。(決して、雨天登山を薦めるものではありません)
私も、そう思います。ぬかるんだときは、どう歩けばうまく下山できるか、転ばず、バランスよく下山できるか学習できます。
ガイドさんに教えてもらったり、自己流だったしますが・・・。
あと、体温調整やザックの中身が濡れない方法・・・。
梅雨時も秋雨の時も歩いていて良かったことはあります。
台風が来てても・・・。(風速13mの塩見岳(^^:))
もちろん、天気が良いにこしたことはないけれどね!(^^)
実はこの日仕事は休みでした。
でも、数ヶ月前にあるチケットを買ったため、それを観に行ってました・・・。
某有名劇団 ミュージカル 美女と野獣・・・。
もうすぐ千秋楽なのでその前に・・・。
雨のなか都内まで出て建物の中でぬくぬくしてました・・・。(笑)
さすがEGUCHIさん、どんな状況でも登山を味わう術を身につけておられますね~力量がついて心身ともにゆとりができると、厳しい状況をも楽しめるようになってくるものです。が、本音はこの日、私も建物の中でぬくぬくとしていたい一日でした(笑)
その人の言葉「どんなに高い山に登っても、僕に見えるのは暗闇だけ、でも、その頂上で登頂の成功を仲間と分かち合うのが最高なんだ!」
分かる気がする、景色を見るのはもちろん最高に幸せだけど、その頂上で(小さな山でも)登頂おめでとう良かったねって讃え合うのも凄く幸せに感じます。
山に限らず人生においても、共感できる人がいるって幸せなことですよね。山の楽しみも、その人の考え方や捉え方によって無限になる気がします。