多摩、ときどき山

多摩の暮らしと山のブログ

梅雨の奥秩父最高所へ/国師ヶ岳・北奥千丈岳

2012-07-04 14:35:03 | 山のこと

3日、仕事の下見で奥秩父/国師ヶ岳(こくしがたけ・2592m)と北奥千丈岳(きたおくせんじょうだけ・2601m)を訪れました。山梨県山梨市・長野県南佐久郡川上村。

北奥千丈岳は、奥秩父の最高峰。すぐ北に国師ヶ岳、北西に前国師岳
(2570m)があり、「三つが小丘のように寄り添っている(新日本山岳誌/日本山岳会編著)。国師ヶ岳の名は「“小さな丘”を意味するコクシが語源」とのこと。

兄弟のような三つのピークから成る奥秩父の最高所を、梅雨の一日、大弛峠
(おおだるみとうげ・2365m)から往復しました。

6/14の蓼科山に続き
植物好きのFさんと、懐かしのPさん?が同行。

・天候/曇りのち雨
・行程/
(JR秋川駅~車~)大弛峠10:23/10:40-前国師岳11:30/11:35-三繋平(みつなぎだいら)11:41/11:43-国師ヶ岳11:55/12:05-三繋平-北奥千丈岳12:20/12:25-夢の庭園-大弛峠13:22(~車~秋川駅)

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大弛峠。曇り、16℃。

平日で、昼からの雨予報にも関わらず駐車場はいっぱい。驚きました。

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ここから国師ヶ岳・北奥千丈岳周遊の所要時間は、のんびり歩いても3時間弱。峠を挟んで対峙する奥秩父の盟主・金峰山(きんぷさん・2595m)も、5時間ほどで往復できます。

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登山口から入ってすぐの大弛小屋。登山道は小屋の前を通り、右奥へ。

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新しいニホンジカの樹皮剥ぎがここにも。
(真ん中)

P1120778
階段と木道が続きます。一段の高さ、踏板の幅ともに、非常に歩きやすい。

この頃から雨がパラツキ始めました。

西に…
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高さ20mあるという五丈石
(真ん中左の突起)を従えた金峰山が、雲の切れ間から浮かんでいました。

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前国師岳。晴れていれば、展望が良さそう。
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コケモモ
(苔桃/ツツジ科)が開き始め。

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ミツバオウレン
(三葉黄連/キンポウゲ科)は花盛り。

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国師ヶ岳。こちらは…
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一等三角点。

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南正面に、北奥千丈岳が秀麗。次はあの頂を目指します。

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亜高山帯の湿った林内を好むウスバスミレ
(薄葉菫/スミレ科)。

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クロウズコ(黒臼子/ツツジ科)は、臼のように凹む黒い果実が美味です。(笑)

P1120814
最高峰・北奥千丈岳着。振り返ると…
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先ほどまでいた国師ヶ岳
(真ん中奥)がこんな感じ。

ここで、不思議に思ったことがあります。

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北奥千丈岳と前国師岳にはこのハイマツ(這松/マツ科)があるのですが、国師ヶ岳周辺ではオオシラビソなどの高木が優先し、ハイマツは見られませんでした。

ハイマツは日本の森林限界を示す樹種。「高山帯は別名ハイマツ帯と呼ばれるように、広い範囲でハイマツが優先している
(「図説 日本の自然が素晴らしい山50選」小泉武栄・編集)。一方で、ハイマツは「極端な強風地や雪が遅くまで残るような場所では生育できない」そうですが、標高、位置関係、山頂周辺に散在する花崗岩からも、国師ヶ岳のみ環境が大きく異なるとは思えません。

(私の勝手な推測ですが…)国師ヶ岳にもかつてハイマツがあり、そこにオオシラビソなどの樹木が侵入。次第に土壌が安定して、森林限界が押し上げられたということなのでしょうか?興味深いところです。

帰路は…
P1120828
「高山植物のマットのうえに、巨石と灌木が自然の采配によって巧みに配置された
」(山梨県現地解説板)…
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経由で下山。

大弛峠に戻った途端、風雨が強まり始めました。

Fさん、Pさん、ありがとうございました。

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帰りの林道沿いで見つけた…
P1120838
クリンソウ
(九輪草/サクラソウ科)

この一本以外は、人に切り取られたのか、シカに食べられたのか…花茎の部分が無くなっているのが気にかかりました。







































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