3日、仕事の下見で奥秩父/国師ヶ岳(こくしがたけ・2592m)と北奥千丈岳(きたおくせんじょうだけ・2601m)を訪れました。山梨県山梨市・長野県南佐久郡川上村。
北奥千丈岳は、奥秩父の最高峰。すぐ北に国師ヶ岳、北西に前国師岳(2570m)があり、「三つが小丘のように寄り添っている」(新日本山岳誌/日本山岳会編著)。国師ヶ岳の名は「“小さな丘”を意味するコクシが語源」とのこと。
兄弟のような三つのピークから成る奥秩父の最高所を、梅雨の一日、大弛峠(おおだるみとうげ・2365m)から往復しました。
6/14の蓼科山に続き植物好きのFさんと、懐かしのPさん?が同行。
・天候/曇りのち雨
・行程/(JR秋川駅~車~)大弛峠10:23/10:40-前国師岳11:30/11:35-三繋平(みつなぎだいら)11:41/11:43-国師ヶ岳11:55/12:05-三繋平-北奥千丈岳12:20/12:25-夢の庭園-大弛峠13:22(~車~秋川駅)
大弛峠。曇り、16℃。
平日で、昼からの雨予報にも関わらず駐車場はいっぱい。驚きました。
ここから国師ヶ岳・北奥千丈岳周遊の所要時間は、のんびり歩いても3時間弱。峠を挟んで対峙する奥秩父の盟主・金峰山(きんぷさん・2595m)も、5時間ほどで往復できます。
登山口から入ってすぐの大弛小屋。登山道は小屋の前を通り、右奥へ。
新しいニホンジカの樹皮剥ぎがここにも。(真ん中)
階段と木道が続きます。一段の高さ、踏板の幅ともに、非常に歩きやすい。
この頃から雨がパラツキ始めました。
西に…
高さ20mあるという五丈石(真ん中左の突起)を従えた金峰山が、雲の切れ間から浮かんでいました。
前国師岳。晴れていれば、展望が良さそう。
コケモモ(苔桃/ツツジ科)が開き始め。
ミツバオウレン(三葉黄連/キンポウゲ科)は花盛り。
国師ヶ岳。こちらは…
一等三角点。
南正面に、北奥千丈岳が秀麗。次はあの頂を目指します。
亜高山帯の湿った林内を好むウスバスミレ(薄葉菫/スミレ科)。
クロウズコ(黒臼子/ツツジ科)は、臼のように凹む黒い果実が美味です。(笑)
最高峰・北奥千丈岳着。振り返ると…
先ほどまでいた国師ヶ岳(真ん中奥)がこんな感じ。
ここで、不思議に思ったことがあります。
北奥千丈岳と前国師岳にはこのハイマツ(這松/マツ科)があるのですが、国師ヶ岳周辺ではオオシラビソなどの高木が優先し、ハイマツは見られませんでした。
ハイマツは日本の森林限界を示す樹種。「高山帯は別名ハイマツ帯と呼ばれるように、広い範囲でハイマツが優先している」(「図説 日本の自然が素晴らしい山50選」小泉武栄・編集)。一方で、ハイマツは「極端な強風地や雪が遅くまで残るような場所では生育できない」そうですが、標高、位置関係、山頂周辺に散在する花崗岩からも、国師ヶ岳のみ環境が大きく異なるとは思えません。
(私の勝手な推測ですが…)国師ヶ岳にもかつてハイマツがあり、そこにオオシラビソなどの樹木が侵入。次第に土壌が安定して、森林限界が押し上げられたということなのでしょうか?興味深いところです。
帰路は…
「高山植物のマットのうえに、巨石と灌木が自然の采配によって巧みに配置された」(山梨県現地解説板)…
経由で下山。
大弛峠に戻った途端、風雨が強まり始めました。
Fさん、Pさん、ありがとうございました。
帰りの林道沿いで見つけた…
クリンソウ(九輪草/サクラソウ科)
この一本以外は、人に切り取られたのか、シカに食べられたのか…花茎の部分が無くなっているのが気にかかりました。
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