連日震災の被害が伝えられる中、私は…というと、交通機関の乱れやイベントの中止が続き、なかなか現場へ出ることができていません。
19日になってやっと、状況確認と救助訓練を兼ねて西多摩郡 檜原村(ひのはらむら)にある天狗岩(てんぐいわ)へ。そして21日は、八王子市の高尾山を仕事で歩きました。いずれも、異状は認められませんでした。
檜原村役場などによると、同村周辺での被害は今のところ確認されていないとのこと。しかし、奥多摩町では登山道や林道上への落石情報も。特に沢沿いや岩場では地盤が緩んでいる可能性があり、今後も崩落などの危険性はぬぐえません。
「こんな時期だから…」と登山を自粛している方も多いようです。
常識や良識、また危険の判断基準は、一人ひとり異なります。私は山好きの一人として、「山へ行きたい」気持ちをよく理解できますし、逆に皆がみな自粛してしまうのも、日本から“元気”が失われてしまうような気がしてなりません。被災地の方を長期戦で支えていくためにも、山登りに限らず、国民一人ひとりが余暇を充実させ、溌溂としていることは大切に思います。
もちろん、山へ登られる方は自己責任で。情報収集とコース設定(尾根沿いのルートを選ぶ…)ほか計画・準備を入念にし、現場での落石や倒木、足元の崩壊などに十分お気をつけください。「不安だな…」と感じたら、きっぱり諦める潔さも必要です。さらに遭難等の発生時には、有事だけに、警察・消防のヘリ救助はもちろん、他人を当てにしない心構えもしておきたいものですね。
こんな状況ではありますが…多摩の山々にも、春が着実に訪れています。
21日の高尾山。
雨霧に煙る森林(もり)。
本ブログ2/21、3/6日号でご紹介したフクジュソウに続き、今年初めて出逢った春の使者たちです。
でも、冷たい雨に打たれて…?
アズマイチゲ(東一華/キンポウゲ科)
キバナノアマナ(黄花の甘菜/ユリ科)
ニリンソウ(二輪草/キンポウゲ科)
そして…
シュンラン(春蘭/ラン科)。毎年、出逢えると嬉しい植物です。
登山道上には…
アズマヒキガエル(東蟇蛙/ヒキガエル科)も、のっそり姿を見せていました。
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東北出身でいらっしゃいましたね。ご実家等のこと、気にかけておりました。
冬の厳しい寒さと雪に鍛えられたためでしょうか?東北の方々の、我慢強い、冷静な行動には、日本国内のみならず、世界からも賞賛の声が上がっています。
私が本日まで里帰りしていた広島では、「今回のような震災がもし中国地方で起こっていたら、落ち着いた対応ができただろか?」という話になりました。被災地の方々には、逆に勇気づけられている毎日です。
これからは、私たちが東北地方を支えていく番。自分が疲弊してしまったら、復興の支援もできませんよね。まず自らの心と身体をケアして“元気”でいること-きっとそれが、支援の第一歩なのでしょうね。