多摩、ときどき山

多摩の暮らしと山のブログ

春山の難しさ/大遠見山

2011-04-18 17:10:40 | 山のこと

4/16(土)、17(日)の二日間、北アルプス・大遠見山(おおとおみやま・2106.3m、長野県大町市・白馬村)へ行きました。メンバーは、山岳同人KのT氏とS氏、そして私の3人。

当初は、GWのプレ山行で五竜岳(ごりゅうだけ・2814.1m)を目指したのです
が、初日に寒冷前線通過に伴う悪天候につかまり断念。好天に恵まれた二日目、遠見尾根上にある大遠見山の頂を踏んで終わりました。

予想していたとはいえ、高気圧と低気圧が交互に通過し、天候が変わりやすい春山の難しさを痛感した山行になりました。


<16日/晴れのち暴風雨(雪)のち曇り>
P1060099
7:00 青空が広がり、白銀の後立山連峰が見えていたのですが…。写真左から、爺ヶ岳(じいがたけ・2669.8m)、鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ・2889.1m)、そして五竜岳。
(長野県松川村より)

テレキャビン(ミニ・ロープウエー?)で白馬五竜スキー場・アルプス平(標高1530m)まで一気に高度を稼ぎ…
P1060111
8:45 出発。ほぼ同時に、雨が降り始めました。

30分も歩かないうちに落雷が襲い、10~15m/sの風を伴う暴風雨に。
P1060112
スキー場脇の平坦地にテントを張り、緊急避難しました。

14時ころまで粘りましたが、
風雨はますます強まり、3人で押さえていてもテントが浮き上がりそうになるほど。 ここから上は吹きさらしの稜線。スキーパトロールから撤収命令を受けたこともあり、一旦退くことにしました。(涙)

気温も一気に下がり、雨は途中から雪に。低気圧が急速に接近し、寒冷前線の通過時に界雷が発生、前線の通過とともに気温が下がって雪になったと思われます。強風は夕方まで吹き荒れていました。

<17日/晴れ>
2日目は一転、快晴。

テレキャビン運行時間の関係で、五竜頂上は時間的に難しいと判断。「行けるところまで」と、軽装での雪上ハイクに変更しました。

P1060123
8:40 アルプス平発。日曜日の好天、スキー場は多くのスキーヤーやスノーボーダーで賑わっていました。

P1060126
西に五竜岳。おわかりですか?山頂東側直下に有名な「武田菱」の雪形。一度お目にかかりたいと思っていましたが、こんなにクッキリ…感激です。

五竜岳は、古くは「御領山(ごりょうざん)」と呼ばれていたそうです。「戦国時代、信州が武田信玄の支配下に置かれると、この峰に現れる雪形(岩形)が武田家の家紋である武田菱に似ていることから、御領地の意をこめて「御菱岳(ごりょうだけ)」とよばれるようになりました。五竜岳と言われるようになったのは明治41年からです
。」
(白馬五竜スキー場HPより)

ちなみに山麓の人々は、この雪形が現れる時期に苗を植えるなど、農作業の目安としてきたようです。

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標高1700m付近。大地にへばりつくコメツガ(米栂/マツ科)の偏形樹。冬の猛烈な北西風と格闘しながら、必死に生きています。

P1060136
1800m付近。快適な雪稜。

P1060164
南側に鹿島槍ヶ岳。手前が北壁、左のスカイラインは東尾根。美しい…。

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11:50 大遠見山着。気温8℃。

P1060158
目指すはずだった五竜岳が真近に。写真真ん中やや左の白いピークが山頂。

実は、今回予定していたのが右端正面の白い尾根・G0稜。青空に突き上げるスッキリとした雪稜が、私たちを誘っていました。本日は晴天に恵まれた分、余計に悔しい…ですが、「山に長く登っていればこんなこともある」と三人で無理やり納得?

P1060161
出直しを誓いました。(笑)

14:05 アルプス平帰着。

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