2007-05-05 初校
2015/01/21 追加
イタリアのボローニャから夜行列車でスペインのバルセロナに向かい、4日ほど滞在した。快適なクッシェを予約したつもりが、なぜか、ただの一等座席だ。荷物を盗まれる恐れがある、十分注意などといたるところに書かれているので、周りを見渡す。そんな目で見るのも申し訳ないが、怪しそうな目つきでこちらに視線を送ってくる男も近くにいる。途中で警官が乗り込んできて、くだんの男の荷物を改めている。ますます怪しい奴だ。警戒と座席のせいで、あまりよく眠れずにバルセロナに到着した。
ホテルとその周辺に慣れてくるに従い、食い気の張った我々は周りのレストラン探索が始まった。イタリアに比べてはるかに廉価で内容が充実している。多くのレストランでワイン一本付のランチ定食が確か700円くらいで食べれる。驚いた。各地を回ったが、これほどのところはなかった。
食い気の話はさておき、カタールーニャ美術館に地下鉄で行ってみることにした。6月のスペインは結構暑い。汗をかきながら長いエントランスと階段を上ってようやくたどり着く。
ロビー
建物中央の天井。この建物は、1929年のバルセロナ万博の際に建てられた宮殿で、改装のうえ1934年に美術館としてオープンした。
11~13世紀のロマネスク美術の宝庫でピレネー山脈周辺の教会、修道院から壁画、祭壇装飾を移送してそのまま再現されている。
「ルインズ」=遺跡と名付けられたこの絵の前で長く立ち止まった。この作者を今は思い出せない。永遠性と静寂のなかに、古代の人々の生活の残像が浮かび上がる。他の美術館でもこの作者の作品を多く見ているが思い出せない。
モロッコのローマ遺跡にも少し似たところがあるが、やはり違う。この作者のイメージ喚起力にまいる。カメラでは出来ない表現の力を感じました。
ピカソはスペインのマラガで生まれ14歳のときにバルセロナに移ってきた。
ピカソ美術館入り口
「ラス・メニーナス(幼いマルガリータ)
近くの土産物売り場で 指人形
大通りを歩いてカテドラルへ
中庭のアヒル