まさおレポート

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特異点定理

2018-03-21 | 小説 音楽

スティーヴン・ホーキング博士が、3月14日に76歳で亡くなった。地球上で最も有名な物理学者である彼は、実は多くの“間違い”もしている。

彼は一時期ブラックホールが情報を破壊すると考えていた。そして6,000光年の彼方にあるX線源のはくちょう座X-1は、ブラックホールではないと考えていた(のちにブラックホールであることが判明した)。彼は宇宙において質量が実在する間接的な原因であるヒッグス粒子 を、誰かが発見するだろうとは考えていなかった(欧州原子核研究機構の研究グループが2012年にを発見した)。

多くの点で正しくもあった。彼と物理学者のロジャー・ペンローズは、一般相対性理論に基づく「特異点定理」 を説いた。 

若い宇宙が量子スケールの変動であるインフレーションを通して膨張・成長し、 銀河ができあがった 

また、彼はブラックホールはときに爆発するのだと計算していた。 

ホーキングは2009年に退任するまで、ケンブリッジ大学のルーカス教授職にあった。 アイザック・ニュートン、チャールズ・バベッジ、 ポール・ディラック 。

1988年の著作『ホーキング、宇宙を語る』は1,000万部以上ものベストセラー 。

 知性をもつコンピューターの危険性をイーロン・マスクとともに警告していた。「起こりうる危険に対して準備し、それを避ける方法を学ばない限り、人工知能(AI)はわたしたちの文明の歴史における最悪の事象になりえます」 。

「強力な自律兵器や少数者が多数を抑圧する新たな手法のような危険を、AIはもたらします。AIはわれわれの経済に大きな混乱をもたらすかもしれません」 「いつの日か、誰かが自己複製するAIをつくりだすでしょう。それは人間の知性を上回り、新たな形態の生命になるはずです」

彼は2016年、AI、気候変動、その他の(回避可能な)災害によって、人類にはおよそ1,000年しか残されていないと考えていると述べた。そして昨年になって、その予測をわずか100年にまで短縮した。「われわれがが自らの道を変化させない限り」──。そう彼は警告したのだ。

そんな宇宙論から踏み出した異例の懸念を、一笑に付すことは簡単だろう。特異点とは何であるのかを定義づけてきた人物が、なぜ人々にシリコンヴァレー発の“まがいもの”のシンギュラリティーへの注意を呼びかけるのだろうか?

もしかするとホーキングは、ブラックホールに関して間違っていたのと同じように、今回も見誤っているのかもしれない。だが、彼は常に誰も見ることができなかった世界を見てきた。彼が人々に説明するまでは、誰も見ることのできなかった世界を


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