まさおレポート

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ベサキ寺院へ詣でる

2011-01-03 | バリ島 文化・風習・葬祭・ヒンドゥ・寺院・宮殿

初詣というのは少し違和感があるが、バリの聖地ベサキ寺院に出かけた。


途中でクルンクン王朝のスマラプラという旧王宮跡をみることにした。ここも何回か訪れた記憶がある。バレ・カンバンと呼ぶ堀に浮かぶ宮殿は休憩所だと説明される。水連が薄緑の池に数多く浮かび、モネの水連画を連想する。10センチほどの横に側面に斑点がある魚が群れをなして泳いでいる。

ベサキ寺院の入り口付近で入場料を払い、ガイドを雇って参道を登る。最初のガイドが法外な値段をいうのでドライバーとつるんでいるのが見え見えで気分を害したが、そのあと妥当な価格を言ってきたガイドを連れて子供を肩車しながら寺院の階段を登る。このガイドから各寺院の説明や10年祭、100年祭のお祭りの話、途中の寺院の設立年代や1962年の大噴火と地震で崩壊した後修理をしたことなどを聞きながら階段を登っていく。火山の溶岩を使っているので階段の石が黒いということも説明してくれる。


途中8世紀と11世紀の古い寺院のあたりで側壁を見ると緑の苔と赤い苔の両方がついた壁をみる。苔も8世紀から11世紀ものになると赤くなるのかなと思ってみたりする。寺の頂上近くにはコーヒーの木やカカオの実がなっている。高地に適したものらしい。ガイドに教えてもらって初めてコーヒーの木と実やカカオの木と実だとわかる。さらに地面から葉をむしってくれたので匂いを嗅ぐとよく知っている丁子の香りだ。さらに5ミリほどの小さな赤い花の額を持ってきた。これはグローブだという。どこかで嗅いだ匂いだ、そうそうバリのたばこガラムの匂いだと気がついた。

嗅覚は古い皮質に属し、理屈抜きに記憶を呼び覚ます。こんな何気ない匂いの体験が今後のベサキ寺院の記憶のよすがとなる。このガイド無意識にせよ、なかなかたいしたガイドぶりだ。


この寺院の頂上からみたバリの、霞がたなびいた先に見える森また森の風景は、クタやサヌールが決してバリの姿でないことを教えてくれる。

追記 寺院の頂上で左側にヴィシュヌ神をまつる寺があり、中央にブラフマーをまつる寺院があった。ヴィシュヌ神は世界の維持をつかさどり、多数の化身(ラーマ:ヴィシュヌ神の化身で叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する。クリシュナ:ヴィシュヌ神の化身で叙事詩『マハーバーラタ』の英雄であり人気のある神。釈迦:仏教の開祖である釈迦牟尼はヒンドゥー教ではヴィシュヌ神の9番目の化身とされている これは驚き。)をもつということをガイドが教えてくれた。仏教では吉祥天、ブラフマーは世界創造の神で仏教では梵天だという。ちなみに破壊の神シバ神は大黒天だという。



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