領事館からの情報を再掲します。
【総領事館からのお知らせ:バリ安全対策情報(5月)】
平成22年5月17日(総10第19号)
在デンパサール日本国総領事館
1.治安情勢
(1)4月9日,陸軍第9管区(ウダヤナ師団)司令官交代式にて,トイスタ陸
軍参謀長は,同管区の管轄
地域のうち,国際的観光地であるバリ島と東ティモールとの国境に近い東ヌサト
ゥンガラ州アタンブアに注
意を払っており,またバリ島での違法な薬物取引とテロ攻撃を警戒している旨述
べた。
(2)4月15日,デンパサール市レノン地区のドイツ人宅に盗みが入り,69
00万ルピアの被害にあっ
た。
(3)5月4日にデンパサール市、バドゥン県、タバナン県、バンリ県、カラン
アッサム県の1市4県の首
長選挙が実施され,全般的に平穏であったものの,キンタマーニ地区等一部地域
では候補者の支持者らが衝
突した。また,落選したタバナン県知事候補者及びバンリ県知事候補者は各々の
地域において不正な選挙運
動が実施されたとして首長選挙の無効を憲法裁判所へ訴える動きがあり,バリ州
警察は両県に警察官を増派
し警戒を強化している。
(4)5月12日,インドネシア国家警察は,西ジャワ州チカンペック(Cikampek
)と東ジャワのチャワン
(Cawang)で行った捜索でテロ容疑者合わせて5人を殺害するとともに,1人を
逮捕した。また,13
日,中部ジャワ州スコハルジョ(Sukoharudjo)でテロ組織の戦闘員とみられる男
3人が逮捕された。
(5)5月14日,バンバン・インドネシア国家警察長官は,今年2月以降一連
の強制捜索で逮捕したテロ
容疑者58人の取り調べを通じて,アチェを拠点とするテロ組織が8月17日の
独立記念日の式典中にユド
ヨノ大統領などの政府高官を暗殺しイスラム国家の樹立を宣言するなどテロを計
画していたことが判明した
ため,警察が同計画を摘発,阻止したと明らかにした。
2.一般情勢
(1)4月19日から21日までの3日間,ユドヨノ大統領は,ギアニャール県
タンパクシリンにある大統
領宮殿に閣僚と全国の州知事らを集め,今後5年間の成長戦略につき集中討議を
行い,経済発展には政治的
安定が不可欠であることを強調した他,法の確実性や経済効率の高さ,社会イン
フラの確保のため協力を呼
び掛けた。
(2)マンク・パスティカ・バリ州知事はユドヨノ大統領に対して,バリ州の抱
える諸問題(電力不足,交
通渋滞,狂犬病,到着ビザ(VOA)の収益分配)を報告し,問題解決のための
協力を要請した。
(3)「総領事館からのお知らせ:インドネシアの新しい入国管理制度」で案内
しているように,現在ング
ラライ国際空港では新しい入国管理制度(BCM:Border Control Management,入
国時に指紋の採取や顔写真
の撮影等の実施)が試験的に実施されている。導入当初は激しい混雑が生じてお
り、入国審査終了まで数時
間並ぶこともあったが,入管は実施項目を割愛し,混雑緩和に努めている模様。
今後、10月から正式運用が
予定されているが、詳細は不明。総領事館では今後も情報の提供を行っていく。
(4)バリ州警察本部(Polda Bali)及び各県警察本部(Polres)、デンパサー
ル市警本部(Poltabes)で
は苦情窓口を設けている。警察からの不当な要求等があった場合には直接窓口へ
赴いて苦情を伝え必要に応
じて警察内部で調査が行われる。
州警察本部の場合には監察保安部(Bidang Peropam)、監察官室(Provos)、告
発係(Siyanduan)、県警察
本部または市警察本部の場合には告発綱紀粛正係(P3D(Pelayanan Pengaduan dan
Penegakan
Disiplin))が窓口となっている。
3.邦人関連事案
(1)5月3日,昨年9月末に発生した邦人観光客殺害事件を審議していたデン
パサール地方裁判所は,被
告に対して禁固20年の刑を言い渡した。なお,終身刑を求刑していた検察側は
判決を不服として控訴し
た。
(2)邦人同士でのトラブルが発生している。寸借詐欺まがいの行為を行ってい
る日本人もおり、日本人同
士ということで不用意に金銭の貸し借り等を行うと被害に遭う可能性がある。
以上
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在デンパサール日本国総領事館
Konsulat Jenderal Jepang di Denpasar