宇高航路が最終便となる。優に半世紀以上前に大阪ー詫間間を3年間往復した身としては涙管が緩むほど感慨が深い。「宇高航路」の最終便となるフェリーが12月15日(偶然だが私の誕生日)夜、高松港を出航して宇野港に到着したとのことだ。
大阪から夜行列車「瀬戸」で岡山県玉野市の宇野港まで行き、朝方に宇高連絡船に乗り換えて高松に向かった。連絡船には同じように詫間に向かう風情の親子づれを何人かみかけた。全寮制の国立詫間電波高校に向かう15歳の少年たちと引率の父兄の一群は一様に心細そうに見えたが独り立ちする高揚感もどこかに感じられた。通過儀礼だったのかもしれない。
高松駅構内で讃岐うどんを食べた記憶がある。予讃本線に乗り換えて丸亀や多度津といった当時の私には聞きなれない駅を鈍行が進んでいく。
なんだかスタンバイミーを観たくなってきた。