アイト・ベン・ハドゥ
マラケシュからアトラス山脈を越えてワルザザート近郊のアイト・ベン・ハドゥまでやってきた。荒涼とした山並みを抜けるとこのようなカスバが出現する。旅でこのようなカスバに辿りつく安堵感が身に染みてわかる。「人間の生きる営み」という言葉が浮かぶ。これで2回目の訪れになる。前回は映画のロケ地になるところだと説明されて単に「そうか」との感想を持ったきりであったが、2度目ともなるとその壮大さが一層よくわかる。映画「グラディエータ」での南スペインのある町での剣闘士興行シーンはこのアイット ベン ハドゥだと思う。
カスバに訪れる観光客を相手にカーペットを売る。モロッコではカーペットをラグと呼ぶ。
観光客を乗せて運ぶラクダがひとときの休憩を。よくみると目を閉じて寝ている。
カスバには必ずオアシスがある。
白いジュラバと白いバブーシュの男が物思いにふける。いや単に地面の石を見ている?
塀に腰掛けてくつろぐ女性。空に青とジュラバの赤それに白いスカーフが絶妙のカラーコンビネーションを。好きな写真の一つ。
ロバ 柔らかそうに見えるが触ってみるとかなり剛いごわごわした毛並みであることがわかる。
諦観。
水タンクを運ぶロバ。
カスバ アイト・ベン・ハドゥの全貌を丘から望む。
清流がカスバの中心をながれる。
アイト・ベン・ハドゥの全貌を丘から望む。
前回は下から見上げてそのまま帰ったが今回はこのカスバのなかまではいってみることにした。このカスバは12世紀にハドゥ一族がオアシスと一族を守り為に構築した砦で、外的の侵入に備えて意図的に迷路を成している。この写真の右にもあるが、分厚い壁の至る処にある小さな穴は銃眼だという。
アイト・ベン・ハドゥの全貌を丘から望む。頂上からみえるオアシスと集落。これを死守するためにハドゥ一族はこんな巨大なカスバを作ったのだ。豊かなオアシスの確保こそが力の源泉というのが実感できる。農耕の民よりも一層シビアな、古代から続くゼロサム社会を肌で感じる。
カスバの頂上部から。住居が岩肌と一体化している。
版築で固めた頑丈な砦。土と水をこねて枠に流し込み上からつついて固める。
砦の内部。
4月13日 アイト・ベン・ハドゥ。結構急な石ころだらけの斜面を登ってここまできた。記念の額縁ショット。
4月13日 モロッコ アウト ベン ハドウ 今度は坂道を足元に気をつけて降りる。
洗濯物。遺跡だが現役で住居として使われている。
三毛猫がいた。厳しい環境のせいで毛並みの状態が悪い。こんな場所でも携帯は通じる。
ショップ。
ふとみると店のそばの日陰で幼い子供が寝かされている。
子供が泥で作ったように見える。
壁面の文様に注目。
鋲を打った門と兵隊。どこの国でも門は似ている。江戸時代の城門もこのような形をしている。
岩か家屋か判然としない場所もある。
棕櫚と遺跡