NTT法は元来米国ATT分割の原動力となった独禁法の影響を受けて国内で電気通信の競争状態を作り出すことを目的として出来上がった。同時に行き過ぎた競争状態による過疎地の弊害阻止を担保することと世界に誇る研究開発力推進と成果の普及ために作られたと理解している。
電気通信の競争状態は寡占の弊害が出だしているほどでありこの点でもNTT法は改正の必要がある。つまり株の3分の1を国が保有する必然性はなくなる。
また研究開発力推進と共有は必要だが研究成果が表に公開されることで経済安全保障上のリスクがあることも事実だ。例えば大学との連携で技術が外に出、隣国留学生による流出などは容易に考えられる。早急にNTT法改正の手を打つ必要があるだろう。
共産党一党独裁でありながら資本主義・民主主義のいいとこ取りを画策する隣国に対応するためには遅きに失したくらいだ。
独禁法から経済安保へパラダイムシフトを急ぐ段階に入っている。
高市早苗経済安全保障相は24日配信のラジオNIKKEIのポッドキャスト番組で、NTT法の改正に前向きな姿勢を示した。「NTTは機微な最先端の技術研究開発をしている。研究成果が表に公開されることで経済安全保障上のリスクがある」と説明した。
NTT法は「研究の推進及びその成果の普及」をNTTの責務と定める。米大手「GAFA」などと競争する際に制約になっているとの指摘がある。