「きみの痩身」六首
もっと大きく咲きたかろに切りとられ葉牡丹は机上にあわき紫
いちばんに言いたきことを言わぬまま別れの部屋にきみの痩身
涙より咲きし白薔薇一輪をきみの棺のなかに納める
弔電にも順位あるらし殿(しんがり)に読まれる無職・哲夫の電文
薄氷を踏むごと師走の夕暮れの舗装道路を歩いていたり
ひと坪の砂漠となりて公園の夕べの砂場に風紋があり
もっと大きく咲きたかろに切りとられ葉牡丹は机上にあわき紫
いちばんに言いたきことを言わぬまま別れの部屋にきみの痩身
涙より咲きし白薔薇一輪をきみの棺のなかに納める
弔電にも順位あるらし殿(しんがり)に読まれる無職・哲夫の電文
薄氷を踏むごと師走の夕暮れの舗装道路を歩いていたり
ひと坪の砂漠となりて公園の夕べの砂場に風紋があり
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