☀ 朝日俳壇賞発表 ☀
1月4日朝日新聞に☀第32回朝日俳壇賞が発表された。2015年の入選句から、4人の選者がそれぞれ1句選出。
{ 稲畑汀子 選 }
★ 国語より算数よりも兜虫 (神戸市) 藤井 敬子
教室で過ごす時間が多い一日、ふとした瞬間、生徒の表情や声に詩を感じます。それをプリントの隅にささっと書き留めます。日常に季節の風が吹き抜けました。
{評} 兜虫好きを理解する作者の許で、勉強している子の幸せな未来。
{ 金子兜太 選 }
★ 白雨来て岩を寝釈迦をたたきけり (熊谷市) 内野 修
袈裟丸山の中腹(群馬県みどり市)、大きな岩の上に登って拝していると、白雨にたたかれても、泰然自若としている寝釈迦の姿が浮かび上ってきた。 ㊟ 白雨は雷や電光を伴わず、雲が浮く明るい感じのするにわか雨。
{評} 岩上の寝釈迦に降りつけ、降りつつむ白雨。仏界にあるごとし。
{ 長谷川櫂 選 }
★ 草を食む鹿一頭の世界かな (ドイツ) ハルツォーク洋子
母語・日本語からは遠い日常を過ごしている。在住各国での感慨や寂寥感を、ひたすら俳句に表してきた。欧州大陸の自然詠を評価していただき、嬉しく思います。
{評} 海外生活30年。一頭の鹿にヨーロッパ的感性が薫りたつ。
{ 大串章 選 }
★ 七十年不戦の空の赤とんぼ (松山市) 河村 章
思いがけないことで大変驚いています。夏も終わる頃赤とんぼが群れ飛ぶ光景をよく見かけます。そんな平和な空がいつまでも続いて欲しいとの思いを込めました。
{ 評 } 70年間日本は戦争をしていない。平和を喜ぶように赤蜻蛉が飛んでいる。
受賞された四人の皆様おめでとうございます。更なるご活躍を楽しみにしております。
本日朝日歌壇入選 <高野公彦選>
✿ クリスマス皆んなで祝った日もあった河原の向こうしあわせ願う
(ホームレス) 谷野光夫
谷野光夫さま、来年はアナタが「朝日歌壇賞」かも、、。投稿を続けてくださいね。
1月4日 松井多絵子
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