✿ 短歌の結社賞 ✿
近頃は若い歌人たちが結社に所属したがらないと言われる。が、私のまわりには4つも結社に入っている人が何人もいる。結社の歌会は平均月に1回。毎週歌会に出る為には4つの結社が必要らしい。自分の作品の反応を早く知るために。ひとりよがりな作品を作らないために。歌友との交流のために短歌の結社は元気だ。会員をさらに元気にするために、結社では、ベテランだけでなく 新人賞も設けている。現代短歌新聞7月号に結社の賞が載っている。あるいはアナタの友達・知人が受賞しているかもしれないですよ。
✿ 花實賞 一ノ清子 わが生の証しとも見つこの掌もて孫子らひたと守りたててきし
新人賞 横田富男 電卓の音軽やかに簿記試験珠算使ふ生徒はをらず
新人賞 小林淳子 リウマチを病む友の書く「愛燦燦」大きな愛の字息吐くごとし
✿ 松岡貞総賞 (醍醐) 南沢豊美 福島の海泣いてゐる汚染水は漏れて流れていづこに行くか
新人賞 横山よ志子 鳶の舞・川のしらなみ・遠い車列生き生きと見ゆ病室の窓
✿ やまなみ賞 山下整子 酸味強き真冬の林檎をかじるとき想ひははるか父へつながる
山田利夫 下枝をみづから削ぎて身を反らし晩夏の海に松は真対ふ
✿ 長風新人賞奨励賞 芳賀ツカ子 炉にかかる釜の湯たぎる音しばし茶室にひびき人声と和す
受賞された方々に拍手。 これからを楽しみにしております。
7月3日 松井多絵子
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