詩8篇
1、2節「天に輝くあなたの威光をたたえます。幼子、乳飲み子の口によって」(新共同訳)
1節「指揮者によって。ギティトに 合わせて。賛歌。ダビデの詩」。ギティトに合せた賛歌とは、ガテの兵士が楽器を奏して行進した曲とか。他に81、84篇がある。2節で始まり10節で同じ歌を繰り返して終わる。これも42、46、57、103篇にある。
2節「主よ、わたしたちの主よ あなたの御名は、いかに力強く 全地に満ちていることでしょう。天に輝くあなたの威光をたたえます」。わたしたちの主よ、契約の神ヤハウェよ、わたしたちの主アドナイよと呼びかける。その名は全地に満ちていて、その威光を讃えることは、7編18節と結びつく。それはどのようにしてか。3~7節で示していて、大きく二つに分かれる
3節「幼子、乳飲み子の口によって。あなたは刃向かう者に向かって砦を築き 報復する敵を絶ち滅ぼされます」。一つは「幼子、乳飲み子の口の賛美」(口語訳参照)よって、いま一つは天と地を創造されたその御業によってである(4節)。これは19篇でも歌われている。幼子、乳飲み子は無力な存在を表わすが、その口の賛美をもって主なる神は敵対する者に立ち向かわせ、撃退させるのである。口語訳では「静めさせる」となっている。7編までの敵対者に対するのとは異なり、人の想像をこえた神の業がなされることである。これを主イエスはマタイ福音書21章15~16節で引用された。これらの二つによって神が表わされる威光は、5~7節で結び合わされて歌われる。
5節「そのあなたが御心に留めてくださるとは、人間は何ものなのでしょう。人の子は何ものなのでしょう、あなたが顧みてくださるとは」。幼子、乳飲み子で象徴されている人間は脆弱な存在で、何ら栄誉も功績もないのにも関わらず、創造主なる神は御心に留め、顧みていてくださるというのである。「人間」(エノーシュ)は脆弱性を指す。「人の子」(ヴェン アダム)は非造性を示す。ヘブライ人への手紙2章6~9節に人の子となられたイエスとして引用されている。
6節「神に僅かに劣るものとして人を造り、なお、栄光と威光を冠としていただかせ~」。神が人間を創造された時のことを思い起こさせる(創世記1章26~27節)。神は人間を足もとに置かれて、すべての御手で造られたものを治めるようにと言われた(7節)。それは羊も牛も、野の獣も、空の鳥、海の魚、波を動かす海の怪物もすべてである(8~9節)。人は決して奢ってはならないのである。そして、始めにかえって、主の御名を賛美することになる(10節)
1、2節「天に輝くあなたの威光をたたえます。幼子、乳飲み子の口によって」(新共同訳)
1節「指揮者によって。ギティトに 合わせて。賛歌。ダビデの詩」。ギティトに合せた賛歌とは、ガテの兵士が楽器を奏して行進した曲とか。他に81、84篇がある。2節で始まり10節で同じ歌を繰り返して終わる。これも42、46、57、103篇にある。
2節「主よ、わたしたちの主よ あなたの御名は、いかに力強く 全地に満ちていることでしょう。天に輝くあなたの威光をたたえます」。わたしたちの主よ、契約の神ヤハウェよ、わたしたちの主アドナイよと呼びかける。その名は全地に満ちていて、その威光を讃えることは、7編18節と結びつく。それはどのようにしてか。3~7節で示していて、大きく二つに分かれる
3節「幼子、乳飲み子の口によって。あなたは刃向かう者に向かって砦を築き 報復する敵を絶ち滅ぼされます」。一つは「幼子、乳飲み子の口の賛美」(口語訳参照)よって、いま一つは天と地を創造されたその御業によってである(4節)。これは19篇でも歌われている。幼子、乳飲み子は無力な存在を表わすが、その口の賛美をもって主なる神は敵対する者に立ち向かわせ、撃退させるのである。口語訳では「静めさせる」となっている。7編までの敵対者に対するのとは異なり、人の想像をこえた神の業がなされることである。これを主イエスはマタイ福音書21章15~16節で引用された。これらの二つによって神が表わされる威光は、5~7節で結び合わされて歌われる。
5節「そのあなたが御心に留めてくださるとは、人間は何ものなのでしょう。人の子は何ものなのでしょう、あなたが顧みてくださるとは」。幼子、乳飲み子で象徴されている人間は脆弱な存在で、何ら栄誉も功績もないのにも関わらず、創造主なる神は御心に留め、顧みていてくださるというのである。「人間」(エノーシュ)は脆弱性を指す。「人の子」(ヴェン アダム)は非造性を示す。ヘブライ人への手紙2章6~9節に人の子となられたイエスとして引用されている。
6節「神に僅かに劣るものとして人を造り、なお、栄光と威光を冠としていただかせ~」。神が人間を創造された時のことを思い起こさせる(創世記1章26~27節)。神は人間を足もとに置かれて、すべての御手で造られたものを治めるようにと言われた(7節)。それは羊も牛も、野の獣も、空の鳥、海の魚、波を動かす海の怪物もすべてである(8~9節)。人は決して奢ってはならないのである。そして、始めにかえって、主の御名を賛美することになる(10節)