二日続けてのゴルフでした。特に、昨日は高校生の同級生とのプライベートコンペで、千葉県の「きみさらずゴルフリンクス」というところに行ってまいりました。ピートダイが設計したそうです。フェアウエーもうねり、左右に数多くのこぶと小さなバンカー、大きめの池などを配しハザードが多い難コースで、昔バブルの頃もてはやされた特徴的なコースです。クラブハウスからコースのメンテナンスまで非常に行き届いた名門ゴルフクラブで、ワタシ達のヘボ老ゴルファーにはもったいないコースでした。
ワタシは、普段の運動不足を補うために、カートには乗らず、歩くので二日間で4万歩くらい歩きましたね。慣れているのでさしたる疲れはありません。
ところが疲れるのは車の運転であります。前日は厚木の奥で行き帰り合わせて2時間ちょっとの運転、苦にはなりません。ところが千葉県となるとそうはいきません。当地平塚からは新湘南バイパスから、横浜新道を通り、首都高に入った後東京湾アクアラインで、千葉に渡り、そこから連絡する有料道路を走るルートになります。片道90Kmほどですから、何もなければ1時間半で着く距離であります。
しかし、毎回行きは2時間から2時間半、帰りはそれ以上かかります。昨日も5時間以上運転いたしました。
ネックは、横浜市内でありますな。それはワタシが学生であった頃からなんら変わらず、一年中渋滞いたします。少なくとも40年以上渋滞のメッカであります。それもそのはず、片道2車線で、高速(有料)道はあちこちで分断、一般道と交差・連絡します。途中でいくつも料金所があり、その都度流れがせき止められますね。一本道にいくつもの連絡道路からの合流があるので深夜でもない限りいたるところで渋滞を引き起こすのです。
以前、道路公団の方と話す機会がありましたが、有料道路は、あくまで金をとって物流や車の交通量を緩和するのが目的で、早く移動できるためという発想ではないそうです。ですから、ジャンクションや料金所で交通渋滞がでても知らん顔ですし、いまだに時速100キロ以上の走行を認めていません。有料道路に限らず、渋滞が引き起こす乗員と荷物の遅れ(時間のロス)と燃料の浪費が、どれほど日本経済に巨額の無駄・損害に結び付いているのかを考える専門家や政治家はいないのでしょうか。
中心が「横浜新道」かの名宰相「吉田茂」さんが建造させたことで有名で、「ワンマン道路」と呼ばれます。大磯の私邸と、東京の中心部をつなぐために作ったとか言われますが、戦後のモータリゼーションの発展を見越して道路を通した先見性が称賛されるところであります。さすがの彼も、車社会が想像をはるかに超えた高度の成長を遂げ、ここを通過する車両数がこれほどまでに増加するとは夢にも思わなかったのでしょうね。
我が国は、通過するだけの道路と、その一帯に用がある乗り降りする車のための生活道路を分離するという発想が欠けています。ワタシだったら、今の首都高から横浜新道、バイパスに至る道には、高架道路を作り、一部トンネルを掘って小田原・静岡につながるようにしますが。
吉田さんと言えば、マッカーサーと互角に渡り合い、日本国憲法から始まり、戦後の日本の社会や政治の根幹・礎を成した稀代の人物として名を残しました。洒脱にしてユーモアのセンスが抜群、一方で傲慢で毒舌であったと言います。この方のエピソードはここで触れませんが、外交官になった時、実父に名刀を贈られ「官員となれば賄賂も多いが、その誘惑をこの名刀でたち切れ」と言われた言葉を終生大事にしたそうです。麻生太郎さんがお孫さんというのが知られますが、えらい違いでありますな。
元財務官僚(ノンキャリア)が、森友問題の文書改ざんを指示されたのを苦に自殺しましたが、ここにきて遺族の方が佐川財務省理財局長(当時)と国を相手に損害賠償を求めて、民事訴訟を起こしました。佐川と言えば、ほとんどの質問に「訴追される恐れがある」と言って証言のほとんど拒否して逃げ回った、ちっこいおじさんです。あの時、この人物を見て心底「唾棄すべき心の卑しい人」だと感じました。
すでに、刑事被告人で起訴、判決がでた籠池さんが堂々と答えたのとは対照的でした。現職の時からパワハラがひどいと有名だったそうです。
パワハラを苦にうつ病になり自殺に追い込まれた官僚が書いた遺書「ダイイングメッセージ」を、裁判所がどう判断するかであります。まさか、労災認定してお茶を濁すのでしょうか、あるいは、政府が裁判官に忖度させて「遺書」など無かったことに(捏造)するのでしょうか。刑事事件ではなく、民事裁判でしょうから、せっかく定年延長した検事長は出番がありません。
血も涙もない総理大臣にいささかの言い訳の余地はありません。吉田総理がもし存命なら、安倍さんも麻生さんも佐川も、名刀「関兼光」で「一刀両断」たたききっている所でありましょう。
真実とは、一つにして動かしがたいものであります。そして、人の命はなによりも重いのです。