連日、各地で最高気温になったとメディアが伝えます。熱中症対策がどうだとか、現地では肌が痛いとかなんとか。昔よく石垣島に遊びに行きましたが、炎天下の刺すような日差し、アスファルト・コンクリートからの照り返しと熱気を思い出しました。もはや内地でも、都市部や内陸部を中心に、沖縄なみの夏の暑さなんです。
いまだに地表部から1.5mで、日照を防ぎ芝生みたいな照り返しの無いところに設置しているのでしょう。継続的・定点測定の必要性は言うまでもありません。過去からの記録を同じ条件で測定して、長い期間のトレンドを見定めることが出来るのですね。
気象庁というのは、そうした気候や天候を把握し、日本全体に重要な情報を発信する役所なので、気象衛星や百葉箱のような観測設備が欠かせません。同時に、地震・台風・集中豪雨。洪水などの大災害が発生した時も、その情報発信の所管は気象庁なんです。気象・天候に関わる情報や数字を集めて記録するのはいいとしても、そうした災害に直接関与できる組織ではありません。警察や消防、自衛隊などの実働組織を指揮するでもなく、病気や人的被害の対策をとるような機能も無いのです。総務省・厚労省・防衛省・国交省などにそれぞれ部分的に部署があるだけで、いざという時に、てんでばらばらに動き始めます。
日本が災害大国と言われるようになって久しいのです。一年中あちこちに災害が発生しております。有数の地震多発国、活火山噴火があり、近年では地球温暖化による水害・洪水が年々増えてきました。勿論台風の通り道でもあります。そろそろ日本の省庁の中に「災害省庁」のような組織を作るのがいいような気がしますね。天気予報を扱う気象庁に、災害派遣や緊急対策の指揮をとれというほうが無茶です。今回のコロナも含めて、大きな災害が起きるたびに、政府や自治体の対応が遅く被害の拡大を招いています。
被災地域の救助にしても、県知事の要請が必要、とか、災害復興はボランティア活動に依存するとか、まともに国民の生活・安全を考えているとは思えません。
ワタシが総理だったら、自衛隊の災害派遣部隊、消防署の指揮を行える専門組織を作ります。感染症研究所なども含めて、自然災害から感染症まで幅広く防止・救援を実行部隊を伴う権限と責任をもたせます。あの東日本大震災、横浜クルーズ船、九州の河川氾濫なども、そういう組織があったなら結果として助かった命、防げた被害も多かったのではと思います。我が国の危機管理のお粗末さ、災害への想像力・予見性の欠如や縦割り行政の弊害など言うまでもないです。
で、話は戻りますが。気温測定です。気温は命を脅かすバロメーターでもあります。実際に市民が生活し行動している現場の温度をベースに熱中症などの高温対策を考えなければならないと思うのです。
つまり、百葉箱ではなく、人が大勢住んだり移動している場所に出来るだけ多くの温度計を設置し、実際の温度を計測、リアルタイムに監視、警戒情報を発するべきではないかと思います。ワタシのメダカたちが暮らす屋上は、数日前44℃を超えていました。町中でも条件次第で40℃以上になるところはいたるところにあります。
生活圏内の実際の気温を発信して警戒を促す、これから更にヒートアイランド化が進む中、今からでも遅いくらいです。これは気象庁では無くて、危機災害管理庁(仮称)の仕事ですね。アッ「危機管理省」のほうがカッコいいか。