植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

秋の野菜のサイエンス(菜園す)

2020年10月06日 | 植物
天候の推移を見ながら、なんとか秋野菜の植え付けが終わり、すでに順調な生育をみせております。いつまでも続く夏の暑さをかいくぐって発芽させ、苗を萎びて枯らさないようにするのです。全体としては猛暑の流れで、少なくとも2.3週間はずれこんでいます。

 例えば、ニンニクやジャガイモは暑く多湿に弱く、球根や種イモが腐ったり、せっかく出てきたばかりの葉っぱが30度以上の暑さになると溶けてしまうのです。

 ニンジンは、発芽に適した気温は15~20度で、生育適温も20℃前後です。ちょっと前に少し気温が下がったころ種まきをしたので、きれいに発芽しました。

出来るだけ間引くのを抑えて、葉っぱが茂ったころから少しづつ抜いては「ミニキャロット」としてポリポリ齧るのが甘みがあって「うんまい」のです。

 大根栽培は、マルチングがなにより大事です。マルチングは除草・防虫効果があり、水分の蒸散を防ぎ土中の温度を安定させます。まずいのは、暑いと地温が上がり過ぎて若葉が萎れることです。涼しくなるころ合いを計って種をまきます。
 種まきは3,4個の種をまとめながら植えて、間引きして、最後は一本立ちにするのです。この間引いたもの(疎抜く)はうろ抜き大根と言いまして、みそ汁の具やサラダに使え美味しいものです。これが楽しいので、慌てて間引きせず、ある程度葉っぱが大きく伸びてくるまで辛抱します。2,3か月で収穫できますから

 ブロッコリーやカリフラワー類は、もう少し早めに苗を植えてありますから、かなり大きく葉が広がりました。要注意は、台風、風で茎が折れたりなぎ倒されたりしますので、しっかり大きめの支柱を立てます。もう一つの注意点はにっくき「ヨトウムシ」の産卵です。すでに、強い殺虫剤を撒いてはありますが、いずれ「産卵」は避けられません。数百の卵をびっしりと産み付け、孵化したらその場で葉っぱを食べつくします。1.2週間ほど経つと分散して地面に潜るようになります。

 大事なのは「水際作戦」、産卵されていないか毎朝チェックし、取り除くのが最も有効なのです。これは、キャベツや白菜にも共通いたします。面倒でもこまめに葉の裏を返して見つける、もし孵化が始まっていても初期なら殺虫スプレーで退治します。クラスターになったら大変です。地面に潜って広がると、日中は目につかず、「感染源不明」でパンデミックというコロナばりに広がります。

 因みにブロッコリー類は肥料を好みますが、窒素過多(リン酸不足)になると葉ばかりになって、花蕾(食用部分)がつきにくくなるので、追肥をするときは留意すべきでしょう。

 白菜やキャベツなどの葉物は、植え付け時期を間違えると「結球」いたしません。キャベツなら葉っぱの数が大体20枚を超えたあたりですが、この時の気温が15度~20℃くらいにないと葉が巻かないのです。勿論害虫による食害・肥料不足でも結球しにくくなります。これで巻き始めたら大体成功と考えています。白菜も大体似たようなものです。目安は15、6度あたりで、これまでに十分育てておく必要があります。この結球するのに適した気温をから逆算して植え付けするのですが、近年の温暖化・異常気象で教科書通りにいかなくなっているのです。ここらは、サイエンスよりも、勘頼り(運任せ)にはなりますが。

 白菜もキャベツも、結球するタイミングを逃すとどうなるか。大きくなります、葉っぱはどんどん広がります。しかし固くて食えません。食べてもまずいのであります。ヒヨドリの餌となります。


今のところ白菜は順調、あとは「アブラムシ」とアオムシにも注意です。アブラムシは、特に葉裏に大量に密集して葉を枯らします。アブラムシは、低温期と夏の暑さを除くとだいたい通年で発生します。特に気温20度前後の梅雨のころまでと、9月10月であります。

 おっと、こうしてはいられない。殺虫剤を散布せねば。したらば御免
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