植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

株分けして丸一年 チユウキンレンは今

2020年10月23日 | 植物
 1年前、根が回ってパンパンのチユウキンレンの鉢植えを取りだして株分けいたしました。4年前奮発して開花株をネットで取り寄せました。それ以降葉っぱだけは茂ってきていたのですが、花蕾が上がってくる兆しが無く丸2年経過しました。小さな6号程度の鉢では、たいがいの植物はそのうち成長が鈍ります。葉も茎も弱弱しいのです。

 チユウキンレン(地湧金蓮)は中国雲南省の田園や山間部に自生する芭蕉科の植物で、バナナに似た葉っぱであります。学名はMusella lasiocarpa、耐寒バナナとかチャイニーズ・イエロー・バナナとかの呼び名があるようです。でもバナナとは違って茎が木質化せず冬には地上部が枯れます。

 このブログをご覧になった方「まるびー様」からのコメントを少し紹介します。
「あまり背が高くはならない種類ですけれども開花までは充分に大きな鉢で
最低3年は掛かるでしょうか(自分は長野県東部 3〜5年で開花の周期)」
親指大の実がついて、美味しそうなバナナの香りになるそうですが、食用に適さないとか。貴重な情報ありがとうございました。

 筍の皮のような金色の苞葉の付け根に小さな黄色の花が咲き、100日以上咲き続けます。温帯地方でも育つ耐寒性があるエキゾチックな植物であります。大阪の花博や2000年の淡路花博で人気を博したとかといいますから、少なくとも上陸後20年経過していますね。

 「一升枡には1升しか入らない。」これは家内の口癖であります。入れ物(器)が大きくなければ、それに見合ったものしか入らない(相手にされない)といった意味でありましょうか。あるいは分相応を旨としなさいとか、器が小さい人間は度量もその程度だとか、人の努力や工夫も限度がある、などといろいろな局面で使われますね。

 ということで、これ以上は限界と判断してざっくり5つに株分けしたのが1年前でありました。この時点で実生の鉢ひとつを合わせて6鉢となりました。その後、お馴染みの花屋さんで二鉢販売してもらいました。さらに一番大元の株をえいやとばかり地植えしたのがこの春先です。差し引き3鉢が残っております。

 これが地植えした親分であります。地植えした途端見違えるほど株が太り、大きな葉が伸びてもう1.5mほどの高さになりました。一升枡に閉じ込めてはならないのですね。元は球根類や1年草やらを適当に植えていた半坪ほどの花壇ですが、ここしか植えるところがありませんでした。半日陰で、周りには非耐寒性の鉢植えを置いたり、数種類の低木類などが蔓延ってジャングルみたいになっております。ワタシの勘では、この冬地上部が枯れ、春には待望の花が上がって来るのではないかと思います。

これは、株分けしたものの残りですが、1年前の株分け前の鉢植え状態に近いほど生長しましたね。これは来年の株分け候補ですね。


これも、太くなりましたが開花は最低3年位先でしょうか。


最後は、実生株の4年目の鉢植えであります。10粒の種で残ったのはこれだけ。ともかく枯らさずにここまで来ました。

何故、チユウキンレンを育てるか、それは特に理由はありません。ネットで偶然見かけただけであります。人の出会いと一緒、偶々の巡り合わせですが、大事にしたいと思うのであります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする