植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

スイカとぶどうが最優先

2021年06月03日 | 植物
 昨日懸案のスイカの誘引対策を行いました。毎年の天候不順、日照不足に悩まされスイカは2年続きで壊滅状態でした。今年は屋上栽培に特化しようと思ったのですが、やはりそこは未練がましいワタシ、ニンニク玉ねぎ、ジャガイモを収穫したらぽっかりとスペースが出来るのを見越して3か所に地植えしたのでした。

 屋上でのスイカ栽培も2年目です。規模を拡張して屋上の半分近くをスイカのために用意しました。スイカ作りで、まず気を遣うのが苗の植え付けと育成です。どんな強健な植物も発芽してしばらくはとても弱いのです。接ぎ木苗とて同じで、まだヨチヨチ歩きの幼児です。スイカの根は酸素を必要とし根腐れしやすいので乾燥気味に育てますが、つるを伸ばしス始めるころまでに根を優先して広げます。この時水が切れて乾燥しすぎると干からびて生長不良になります。肥料が強いのも禁物、それを見越して5,6鉢に種で苗を育てています。枯れ始めたり様子がおかしい時にはすぐ植え替えるのです(保険をかけておくのです)




 今年も実は3本を枯らしてしまいました。水が溜まって根が腐ったのと乾燥して枯れ死したのと両方でした。保険の苗に取り換えて今のところ順調です。そして、花が咲き受粉できるようになれば一安心です。今朝数個確認できました。スイカのツルは何かに掴まるようになっております。これを地面に何もない状態で放置すると葉が倒れ地面に付きぐらぐらします。つるが動いて傷みます。しっかりと誘引し固定するのがスイカ栽培の大事なポイントです。といっても、ピンと張ったネットにツルを乗せたりひっかけておけば勝手に巻き付いてくれるのですが。

こうなればあとはぐんぐんツルが伸び、葉が茂るので次々にスイカの赤ちゃんができます。一つの苗で小玉スイカなら6.7個とれます。大玉はせいぜい3個というところ。梅雨が短くて降雨量が少なければ日照と温度が確保できます。お天気次第、あなた任せであります。

 地植えのスイカは、ジャガイモの収穫が終わるのを待って草取りした後、やっと「ワライラズ」を敷くことが出来ました。これで雑草が蔓延るのを抑え、スイカのツルが安心して広がってくれます。安定すると花が咲きスイカが生り地面からの泥撥ねも防げます。

 そしてこの時期もう一つ、何をおいてもやるべき作業がブドウであります。先日このブログでジベレリン処理(種なし処理)の話を載せました。(一部はすでに受粉して膨らみ始めたので、肥大化処理となっていましたが)

これが、「甲斐路」であります。ピカピカツヤツヤ。昨年はこの後、袋掛けしましたが、雨に打たれ病気になってすべて腐ってしまいました(´;ω;`)。雨に弱い欧州種でも極めつけに雨が禁物なんです。梅雨の高温多湿の時期に何日も雨水に濡れた状態だと、ウィルスが活性化し、茎や葉を伝って病気が広がるのです。今年は一念発起、わずか4㎡足らずながら、ロザリオビアンコとともにビニール屋根がつきました。もう2か月ほど雨に当たっていないはずです。

 しかし、すでに昨年黒糖病に感染し、この春先までは屋根が無かったので病原菌が全体に潜伏しているのは違いないわけです。昨日3回目の殺菌剤を噴霧いたしました。根競べです。乾燥状態において、何度も殺菌していれば発症を抑えられ、重症化も防げるはずだ、というのがワタシが立てた仮説なのです。

 さらに、ブドウは来週には2度目のジベレリン処理をいたします。これに先駆けこちらもツルの誘引を行いました。出来るだけビニール屋根に収まるように、そして満遍なく日照があたるようにします。シャインマスカットの棚では、一番外側のツルはどんどん剪定いたしました。これからは、ブドウの房に栄養が回るように、つるや葉っぱの生育を抑制するのです。はみ出て伸びすぎたツルは雨を受けて病気と水気を他の葉茎に運びますし、他の果樹に巻き付いて日照を悪くするのです。
こんな感じで、なんとかビニール屋根に収まっています。

 一方でつるを伸ばさせて誘引し、一方ではつるを切って抑制する、素人農法なりに試行錯誤し、手間暇かけるのも、ひとえに甘いスイカ、健康に太ったブドウを食いたい、という衝動・食欲が支えているのです。

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