早いものでもう2月であります。
今年4月は自治会の理事の改選期にあたり、28班ある各班から1名ずつ選出された(持ち回り)の理事が、総入れ替えになるのです。ひょんなことから引き受ける羽目になった自治会長も、あと2か月でお役御免、指折りその日を楽しみに過ごしてきた2年間であったのです
昨日は、当みなと地区10町の会長と副会長を集めた研修会が行われました。市の担当者・責任者やNPO団体の主催者の先生を招いて、平塚市の自治会の現状や自治会長が抱える問題、そして現況を踏まえた上での解決策といった内容でありました。
実際は、自治会活動に携わる役員の慰労会や、年度予算の消化などを主目的に、こういう形で催したに過ぎないのです。自治会長の多くが多選で、役員は10年位同じ町内会長や取り巻きによって固められ、まともな会計報告も行われない私的な楽しみ優先の町も多かったのです。当町内でも20年ほど前までは、市役所から支給される競輪事業からの補助金(地元への迷惑料)によって、懐が豊かになり、役員は飲食や旅行に多額の自治会のお金を消費していたのです。
コロナ禍によって、あらかたの飲食が自粛となり、今までの自治会の中心メンバーにとっては、面白かろうはずもありません。そこでこの2年は、何かの会合をもって、お弁当やお土産を持たせることになっているのです。年頭の地元名士による賀詞交歓会も、小さな紙コップでお酒を乾杯で口にしただけで、お弁当とワンカップをお土産にもらっただけであったのです。
それで、今回の研修会はも、各町内正副会長がご指名で、会費3千円で集まれということになりました。自治連のお金だろうが、各町内会費からだろうが出所は関係なく、とにかく1年間ご苦労様、という気持ちを込めたささやかなお弁当などで、やってる当人(ワタシも含めて)からしたら、この程度のものを年2,3回貰ったとしても「割に合わない」、というのが本音であります。
そこで、その講演の内容であります。その先生は多分40才を越えたあたりで、NPOといっても個人で運営している団体のようです。マスクで顔半分を覆ているので、他所でであってもそうとは気づかないでしょう。配布された20Pほどの資料を、インジェクターで開いて全部早口で説明するので、平均年齢70歳を超えた受講者にはほとんど話が素通りしていきました。細かい数字は全く読めないし。
なにより、その講演者が、ほぼ1時間半の持ち時間を通して、おでこの上に「眼鏡をのっけたまま」しゃべっていた姿が不愉快・違和感であったのです。テレビで、真面目な討論会や議論の場でそんなふざけた人いますか?。おちゃらけ番組なら所ジョージさんくらいでしょうが。
印象だけで言うなら、年寄りを集めて「インチキ投資セミナー」を開いて金を集めるようなオジサンに見えてきました。話す内容が的を射て、面白く内容が充実しているなら、極端な話、先生が、子供でも浮浪者の恰好をしていても、傾聴に値するかもしれません。しかし、普通なら「きちんとした背広にネクタイの先生が、それなりに引き付けるテーマと話術で講師料を貰うのが当たり前」、と信じるワタシ達にしたら、途中から聴くのが嫌になってくるのです。
内容は、自治会長や役員はなり手が少なく、人集めにも苦労する。また、自治会に関わる日数が月間で8日間くらいあって、一日当たり2時間半くらいを要しているといった、会長の負担が大きくて大変だというのが導入でした。兼職が4,5個在るのが当たり前で多い人は20くらいの役職兼務だとか。
また、地域の住人がお互いに連携をしあって相互扶助の関係にある、例えば空き家率は行政では調査が難しいが、地元の町内会で調べたら100戸を対象なら30分もあれば調べられる・それを空き家バンクに登録すれば、若い人が住まい探しに訪れるなどといった説明もありました。
そして、平塚市の町ごとの人口統計の推移が説明され、いかに高齢化が進んでいるかを説明していました。一部の町は大規模なマンションが出来たおかげで若い人の流入があり、子供の数は増えているが全体としてはこれからますます人口減と少子高齢化が進むのだと、まぁ当たり前の話でありました。
そこから、ではどうしたら地域が活性化し、人が増えて自治会活動が活発化するのかという話になって、他の市区町村の自治会の取り組みや好事例を紹介するという流れでありました。
よく調べてきて一生懸命説明していましたよ。
しかし、自治会活動を活発にして他からの流入を増やすのは、自治会の仕事ではなかろうや、であります。ただでさえ自治会の活動はその8割が役所からの依頼・指示・下請けであります。役所は、金を出して、自治会の年寄りをこき使って、部局ではこんなことをやっています、というアリバイ作りや手柄の独り占めではないのか、というのが実態であり不満なのです。ワタシは自治会と言うものは、行政と住民との間の調整役でありパイプ役でもある、行政の意向を受けて地域に周知し実施するだけではなく、地元の悩みや問題点、町民の気持ちや願いを上に届けるのも大事な役割であろうと思っていたのです。
講演が終わって質疑の時間がたった10分!、なにそれ。ワタシは間髪を入れずに発言しました。のこり2か月で、もうどこかに自分の考えを伝える機会はないと思っていましたから。
「自治会役員や会長のなり手が少なく負担が大きいのに、さらに企画して町起こしなど出来ないでしょう。そもそも金・人・情報すべてを持っているのは行政(平塚市)であって、自治会にはなんの権限も責任も無い。人口が減って、平塚全体が沈滞化しているのをなんとかするのは、まず行政が考えるべき話ではないのか。」
平塚が「七夕まつり」と競輪という戦後間もない時期には、人寄せとしてあるいは全国的な知名度を上げるためには一定の効果があったものに、いまだにしがみついている。市庁舎の建替えと競輪場のメインスタンドを数百億円かけても人口増や観光客などは一人も増えない、集客力のある観光資源・再開発などに全く力を入れなかったせいで、魅力が無い市になっているのだと言っちゃいました(笑)。
その後、二人の自治会長が発言しましたが論旨は同じで「自治会」は市役所の下請けではない、ということを強調されていました。
ワタシは講演者に向かって発言したのではありません。列席している市役所(協働課)などの公的立場の諸氏、そして当地区の自治連の会長に、この2年で感じた違和感を述べたのであります。
平塚市は市制施行90年を迎えるそうです。これは神奈川県では横浜・川崎・横須賀に続いて4番目でした。人口は、相模原市・藤沢市に抜かれて6番目、また茅ケ崎市とほぼ同数になって抜かれるのは時間の問題であります。調べてみれば一目瞭然、住みたいまち・治安のよい町・住みやすい町・知名度の高い市町村、どれをとっても平塚は、神奈川県市町村では、下から数えたほうが早い不人気で魅力が無い街なのです。
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