かって森喜朗元総理は、「無党派層は寝ていてくれた方が良い」と発言した。
これは20年ほど前の話だが、現在も似たような状況が続いている。
唯一、変化があったのは2009年(平成21年)自民・公明政権から民主党に政権が移った時だ。
この時の投票率は69.28%。ちなみに2021年の衆院選の時は55.93%。
自民党が極端に票を落としたわけではなく無党派層が動いた結果なのだ。
自民党の選挙のやり方は、業界団体との「ギブアンドテイク」によって票を組織的にからめとる。
当然票の見返りはその業界への優遇だ。
公明党も似たようなものだ。
創価学会の票に加えて国土交通省の大臣ポストを絶対に放さないのは同じような構図があるから。
政治とカネの問題に厳しい目を向けるのは、それが民主主義を破壊するからだ。
一人一票という公平なものを、カネの力で不公平なものしてしまう。
与党は腐敗しているが野党も頼りないという議論は生産的ではない。
政治不信が蔓延して投票率が下がると、与党を助けることになり、延々腐敗政治が続く。
「よりましなもの」という選択が必要なのだ。
今の自民党による腐敗政治は、政権交代でしか直せないだろう。
そのためには野党が「無党派層」にあらゆる手段で訴えかけることが必要だ。
「商品の袋を棚の下の方から、真中へ移動させること」にある。