日本のバンド、ceroの2ndアルバム。
ceroのメンバーは以下の通り
高城晶平(ボーカル、ギター、フルート)
荒内佑(キーボード、サンプラー、コーラス)
橋本翼(ギター、コーラス)
サウンドはポップだけど実験的で、どこかアングラな雰囲気がある事が特徴。フリッパーズ・ギターやフィッシュマンズ、キリンジに通ずるものがあり、一般的なポップスとは一線を画す作りとなっています。
本作はコンセプトアルバムであり、海に浮かぶ船に乗る主人公の目線から描かれた歌詞となっています。
トランペットの音が印象的な「マウンテン・マウンテン」、民族的な「マイ・ロスト・シティー」、Walk On the Wild Sideをオマージュした「cloud nine」、ポップな良曲「スマイル」、最ハイライトとなる「Contemporary Tokyo Cruise」、底抜けに明るいけど不思議と切ない「さん!」など印象に残る曲が多数。
そしてアルバム最後の曲「わたしのすがた」でマイ・ロスト・シティーとは何だったのか判明します。
アルバムを聴き終わった後の感覚は、映画を見終わった"感動"と"興奮"のあとにやってくる"虚無感"に近いものがありゾクゾクします。私はしばらくこのアルバムのことが頭から離れず、繰り返し聴いていました。
総評として2010年代を代表する邦楽名盤の一つです。
音楽をアルバム通して聴くことの面白さを思い出させてくれる傑作と言えるので、ぜひ聴いてみて下さいね。
【トラックリスト】
1. 水平線のバラード
2. マウンテン・マウンテン
3. マイ・ロスト・シティー
4. cloud nine
5. 大洪水時代
6. 船上パーティー
7. スマイル
8. Contemporary Tokyo Cruise
9. roof
10. さん!
11. わたしのすがた
cloud nine
【歌詞一部抜粋】
いよいよ雨が降り出して透明傘の上空は暗く
その雷鳴はファラオサンダース
ワイルドサイドは遥か嵐の向こう…
Contemporary Tokyo Cruise
【歌詞一部抜粋】
いかないで、光よ わたしたちは ここにいます 巻き戻して