オープニングを飾る「Box of Rain」、柔らかで美しい「Friend of the Devil」と「Sugar Magnolia」、ゆったりとした「Candyman」と「Brokedown Palace」、アコースティックな響きが心地よい「Ripple」、アルバムのラストを飾るスピーディーな「Truckin」など名曲多数。
このディランとのセッションを通じて演奏技術を高めただけではなく、ロビー・ロバートソンやリチャード・マニュエルがソングライティング能力を開花させることになります。その後『ザ・バンド』としてデビューし、1968年にビッグ・ピンクで生まれた音楽『Music from Big Pink』をリリースします。ちなみに勘違いされやすいですが、本作はビッグ・ピンクではなくニューヨークのA&Rスタジオで録音されたものとなっています。
父と娘の断絶を歌う重苦しい楽曲「Tears of Rage」、ロバートソンがリードヴォーカルをとる「To Kingdom Come」、アーシーな良曲「In a Station」と「Caledonia Mission」、重厚なオルガンのイントロで始まる「Chest Fever」、ディラン作曲による「I Shall be Released」など聴きどころ多数。
寓話的な歌詞の「And It Stoned Me」、ジャズ要素の強いタイトル曲「Moondance」、ヴァンがささやくように歌い上げる甘美な「Crazy Love」、陽気で力強い「Caravan」、アイリッシュ要素を感じる名曲「Into the Mystic」、軽快な「Come Running」など名曲多数。