メイサと7人の外国人たち

アラサー元お水とキャラの濃い外国人達の冒険記

会いたくて会いたくて

2018-06-13 12:30:56 | 
仁さんが日本へ渡って2週間。
彼からの連絡はとんと途絶えてしまった。
今まで毎日連絡していたのに、突然2週間音沙汰がないなんて、
私は毎日ため息をついていた。





日本でも連絡マメにするって言ってたのに…
仁さん、もう私と話したくないのかな?
日本では私の恋しくならないのかな。
私たち、もう終わっちゃったの?←いや始まってないし
会いたくて会いたくて……




と、西野カナにでもなったつもりで、震えながら窓の外を見つめていた。
実際はぼんやりと見つめていただけなのだが、
ため息が絶えなかったのは本当だ。





けれど、突然にそのため息はかき消された。





ピロリン





着信画面に、仁の名前が表示された。
仁さん……‼︎





『返信遅くなってごめん。ずっと山奥にいた。』




修行?




何をしていたのか、さっぱりわからない(笑)





『どの山にいたの?こっちは寒かったよ』




と、積雪写真を添付して返信すると、彼も雪がドッサリ積もった写真を返して来た。




『札幌もかなり寒かったよ』




ピロリン




『これから日本の真ん中に行く!』
『舞鶴というところ』




へぇ、また写真送ってね、と私が返したところでまた2週間ほど連絡が途絶えた。
こんな感じで、Wi-Fiがないことと旅行に集中しているのを理由に、1〜2週間おきに彼から連絡が来る日々が続いた。
そのうち連絡が来るということがわかったので、私ももう西野カナになることはなかった。
ただ、すこし寂しかったり拗ねた気持ちにはなったけど。







『今僕の国に着いたよ!』




ようやくそんなメッセージが届いたのは、予定通り1ヶ月経った頃だった。
私はモグモグと海老を咀嚼しながら、軽快にタップした。
今日の夕飯はアヒージョだ。





『おかえり仁さん!』





やっと帰って来たか。
マメに連絡するって言ってたくせにぃ〜!とか、寂しかったよー!とか責めたいけど、
しないほうが賢明だな。
ま、写真も何枚も送ってくれたし、彼なりには連絡したんだろうな。
だったらもう毎日の連絡に慣れたからとか言わないで欲しかったけど




と、私がモンモン考えていると、不意に携帯が光った。





ピロリン





『メイサさん、会いたいよ』





許す。





いいのかそれで?!




良くないわと自分にツッコミながらも、堪えられず浮き足立った(笑)





『私も会いたいよ。今すぐ私の国に来て』





と返したが、勿論現実的なアイディアではなく思ったコトを言っただけだった。
が、仁さんは 服も体も汚いし、大学に行かなきゃいけないよ、と返信して来た。
加えて






『来週いつ空いてる?』





!!





つ、ついに来るの?!
そんな急に?!エステ行かなきゃ!!




と、美容院の予約について考えながら、この日なら空いてるよと返信をした。
仁はすぐに、わかった!その日なら大丈夫そう!と可愛い返信をよこした。





こンな感じで私達が実際に会う話はようやく始動した。
ふと考えてみれば、私達は連絡こそ密だったものの知り合ってから3週間しかそれは続かず、1ヶ月のインターバルを置いてようやっと具体的なものが始まったのだった。
1ヶ月のインターバルの間、彼は日本旅行に夢中だった。
頭の中からその一番の興味が取り除かれたので、次点だったメイサさんに会いに行こうと思ったのだろう。





さて






その1ヶ月の間







私は何をしていたでしょうか。






続きます。


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