ハービーとトレーニングの後。本当は有酸素運動はお休み期間なのだけれど、そんなに傾斜をつけずに20分くらいならとハービーに許可をもらい、いつものウォーキングマシンに向かった。

傾斜15%はやりすぎだと言われたので8%、時速は5キロで設定。傾斜を約半分にしたら、なんと楽ちんなことか。呼吸も楽だし、なんと言っても気持ちが楽。あと、○分だ!と自分を鼓舞しなくていい。所詮、わたしは怠け者。
もうお気に入りでもない昔の曲をiPodで流しながら、ついでにテレビをつけると体操着を着た櫻井翔くんが体操教室のお兄さん二人に挟まれてウェアの腰の部分を掴まれていた。
わたしが選んだマシンはコネクタ部分が壊れていて、テレビの音は聞けない。字幕だけ。
櫻井翔くんがバク転に挑戦する番組。番組の途中からだったので、経緯詳細はわからなかったけれど、嵐解散前の忙しい時になぜかバク転の練習を始めたようだ。
忙しい合間を塗っての練習。櫻井くんが、「こえーこえー」と怖がっている。
わたしも高校時代は体操部。なんちゃって体操部だったけれど、バク転の怖さは知っている。飛ぶ方向が見えないから怖いんだと思う。
字幕で「ここが勇気の出しどころ」とあった。なんだか、スコンと胸に落ちた。ここが勇気の出しどころ。そういう時ってある。わたしがばた足イベントに参加すると決めた時。実際にあれも結構な勇気だった(笑)
櫻井くんといえば国民的アイドル。みんなが知っていて、常にかっこいい姿を求められている。そんな彼が無様な姿を晒して「これは放送しないで」とこぼし、この企画やめようと泣きを入れながらも練習に励む。
先生に補助をしてもらって何度も飛んで少しずつコツを掴んで、自信を持っては凹み、凹んではまた頑張るの繰り返し。わたしのポンコツ平泳ぎみたいだ。
わたしは努力する人を心から尊敬する。応援する。最大限のエールを送る。人のバク転練習を見て泣くなんて馬鹿みたいだけど、噴き出す汗を拭いつつ、こっそり涙も拭くおかしなおばさんが1人。大丈夫、誰もわたしのことなんて気にしちゃいない。
そうだ。これからも勇気を出して、興味のある事にチャレンジしてみよう。努力の末にだめならば。自分にはセンスがなかった、縁がなかったと諦めもつく。最後の日に、良い人生だったと振り返る材料をたくさん集めよう。
最終的に櫻井くんはオンエアの日までにはバク転を完成できなかった。これからも続けるかと聞かれて、預かりとしていた。それでいいんじゃないかと思う。誰にだって向き不向きがあるんだから。まずは歩き出そう。

真剣にバラエティ番組を見てしまい気がつくと30分経過。やばい、20分で止めないといけなかったんだ。傾斜8%、時速5キロ、30分。消費カロリー234キロカロリー。