鹿男あをによし

万城目学。「鴨川ホルモー」は面白かった。
さてこちらは語り口調は万城目節。
なんとなく、主人公の情けなさ加減も同じだ。

話自体は日本的呪術の世界観でいいと思う。
それを現代にアレンジしてそのギャップを楽しむと言う形は
変わらない。このスタイルが面白いと思ってずいずいと読んで
行きたいと思うか、もう満足と思うか。
わたしとしてはこんなもんかなというところ。

サンカクというものの意味やそれに付随するところは面白かったし
堀田も鹿になっていたという設定もなかなかだと思う。
ただ残念なのが最後のオチ。
はじめてのキスが印を解くキーなのか？？
ちょっと腑抜けている。
ああ残念と思う。もうちょっと気の利いた最後があってもしかるべきと思う。