めるつばうのおもうこと

めるつはミーム機械としてばうを目指します。

『カニバリストの告白』

2011-01-13 10:58:30 | book
『カニバリストの告白』 露悪的なマドセン作。 やっぱり露悪的であったけれど 吸収主義というのは面白いかな? 外部のものを取り入れてエネルギー変換している という生命体としての構造から考えれば その通りだと思う。 外と内部を唯一つなぐものといえるのではないだろうか。 ”食べる”ということを以前は全く楽しいと思わなかった。 肩口にキャップがあってガソリンのようにエネルギーを入れ られれば楽なのにと思っていた。 昨今は楽しむことができるようになった。 一緒にいる人の影響を受けたと思う。 共感覚のスイッチというのも面白いと思う。 音が色に見えたりしたらとても楽しいと思うのだけれど その機能はわたしには備わっていないらしい。 人肉は人の感覚を狂わせるトリガーになるのだろうか。 共食いはとても興味がそそられるけれど、実践すること はないだろう。 いくつか食人をした記録を読んだことがあるけれど 美味しいといものと、食べられたものじゃないというのと 別れるのはやはり意識の問題なんだろうか。 主人公の絶対的一線はあの殺人は犯していないというところ。 これも偏執的でとてもおもしろい。 全体としてはマドセンお得意の入れ子構造でこれがただの 妄想か、主人公の告白かはわからない。 個人的にはジャンヌがお気に入り。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。