散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

道具がよければ自殺もOK?

2007年11月27日 | ★メタ坊徒然草
しばらく新聞の切り抜きをサボっていて、ほぼ1か月分近く貯めた、神奈川新聞と朝日新聞に目を懲らしつつ、コツコツと切り抜いた。台紙のノートに貼り付ける作業は、また別の機会になるんだろうが、ちょっと気になることがあった。「政府は9日、自殺対策白書を初めてまとめた」という記事が目についた。そこには、自殺者数が98年に初めて年間3万人を突破し、9年連続で3万人台が続いているという。そういえば、飛び込みによる人身事故で電車の運行が乱れたという記事は、痴漢や強制わいせつで逮捕という記事とほぼ同じくらいの割合で紙面を埋めている気がする。3万人という数を年間365日で割ると1日に82人が自殺していることになり、47都道府県でみれば、1日1県あたり2人自殺者がいることになる。昭和元年から15年までに生まれ、戦前・戦中に青少年期を過ごした世代の自殺率が高いという。年齢でいえば65~80歳で、高齢化を要因のひとつに挙げている。昔なら還暦を目途に隠居し、その後患えば加齢からくるものとして病とともに暮らし、神仏に祈りを捧げる中で死を悟り、人生を全うしていった。と、明治生まれの祖父母の晩年をみて思った。今は、いつまで経っても現役を標榜し、40、50、60歳になった息子や娘を子供扱いする。病気になればすぐに病院へ行き、金で健康を手に入れてくる。で、そのうちに心身ともに弱り、死が目の前に近づいてきた気配を感じると、余りの恐怖に死を受け入れることができず、自ら命を絶つのである。これは狂気からくるものではなく、正気だからできるのだ。反面ボケた年寄りは死の恐怖を感じない。一面、そのことが平均寿命を延ばしている。
そんな思いで新聞を見ていたら、写真のような広告が目に入った。ティファールのフライパンの出来の良さに、海老が並んで飛び込んでいくという図。それも飛び込み頃の温度を示す赤いマークが合図だという。実にシュールな広告だ。ホームに進入する急行電車や、ファッショナブルなパルコの屋上を選ぶに等しい発想といえる。奇しくも道連れを奨励する意図には背筋が寒くなる思いがした。知らず知らずのうちに、見知らぬ人を道連れにしながら飛び込む人の背を押すように、世の中全体がなってきているのではなかろうか?

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