勇者の大局観

ヘボ投資とつれづれなる日々・・・
(投資に関する投稿は私感に基くものです)

東証の選択。

2015年07月23日 | 時事
東芝の粉飾決算問題で東証が苦しい選択に迫られています。『粉飾決算』ではなく『不適切な会計処理』という言葉を使い続けるメディア。メディアの首根っこを握る自民党の力を感じます。アメリカでは今回の粉飾での損失を返せ!という訴訟が起こりました。集団訴訟となるとアメリカメディアが見逃さないので東芝にとって厄介ですね。東芝はグループ売上6兆円を超える巨大企業!しかも原発事業では日本の代表選手ですから政府に近い存在。このまま鎮火させたい政府や経団連に対して株主がどこまで牙をむくのか・・・

あのオリンパス粉飾事件の時は1100億円超えの粉飾でしたが企業ぐるみではなかった事と上場廃止で中国に買われると日本の技術が奪われるという理由から特別扱いされました。今回は「企業ぐるみでない」は通用しないし、額が1500億円を超えているので規模もデカい!上場廃止基準を破っていないとは言えないというのが大方の意見ですね~。
更に、一昨日オリンパスの粉飾決算事件で株価が下落し損害を受けたとして、元株主が同社に約3300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が出て、オリンパスが約2000万円の支払いを命じる判決を受けました。この判決を考えると今回の東芝粉飾事件でも多くの訴訟が発生しそうです。

東証が東芝を上場廃止させずの結論を出せば少なからず日本の株式市場の信用が失われていくことになります。「こんな未熟な市場は怖くて投資できない」と外国人投資家が引いていけばちょっと恐ろしい事になる可能性もあるのではないでしょうか かといって上場廃止の結論を出せば株主の損失は膨大なものになるでしょうし「日本の大企業といえども信用できたもんじゃない」と思われて、これまた市場は混乱しそうです・・・

どちらにしても苦しい選択です・・・

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