ゲームソフトの週間販売本数からゲーム市場を分析する記事の第86回。
毎週のゲームソフトの販売本数を予想し、ポイントを競うYSO3の参加型企画【Y1】もよろしく!
なお、今回は3週分合算の分析記事となります。
この3週で注目したトピックスをまとめてみました。
今後の更新予定については未定です。
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→ファミ通TOP30(リニューアルにより3週分見られるようになりました)
※前作データ等はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
※年間販売本数データ等はGEIMIN.NET様よりお借りし、独自集計。
※アニメディスクの販売枚数はアニメDVD・BD売り上げまとめwiki様よりお借りしています。
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■3DSの任天堂発売の初週30万本超タイトルは5本目、早くもDSを抜く
この3週でもっとも販売本数が多かったのが「ルイージマンション2」。ここで任天堂発売タイトルに絞って、3DSとDSの初週販売本数ランキングを作成してみた。
3DSは発売から2年強ながら、初週30万本超はこれで5タイトル目。早くもDSを上回っている。サードパーティの強力なタイトルはまだまだこれからといったところだが、任天堂は発売初週からハードを牽引できるようなタイトルを前倒しで投入しているのが分かる。
3DSはハード発売当初こそ、しばらくは「マリオ」シリーズの発売もないなど、自社タイトルが前面に出過ぎるのを控えた戦略をとっていた。しかしその後はサードパーティタイトルのラインナップの遅れからか、自社タイトルによりハードを牽引し、ハードの普及後にサードパーティタイトルの拡充を待つ、従来の戦略にシフトしていると言えそうだ。
■「ワンピース 海賊無双2」は前作から半減も、シリーズ作品としては上々の出足
この3週で「ルイージマンション2」に次ぐ販売本数となったのが「ワンピース 海賊無双2」。初週本数はPS3・VITAの2機種合計でも32.5万本で、前作(初週62.7万本)の約半分となった。しかし「ワンピース」のゲーム、そしてPS3でもすでにかなりの数が発売されている「無双」シリーズの実績と比較してみるとどうだろうか。
「ワンピース」のゲームはこの12年で約30タイトルのゲームが発売されているが、今作は2位の初週本数だった。また、PS3では20タイトル近くの「無双」シリーズが発売される中、今作は3位の初週本数。シリーズ本編の「真・三國無双」シリーズを大きく上回っている。
上記のテーブルを見ても、前作が「無双」シリーズとのコラボの話題性や、原作の盛り上がりの影響か突出した販売本数になっただけで、今作も十分に評価していい本数ではないだろうか。
■Wii Uの発売タイトル数はWiiの約半分、累計販売台数も比例
Wii Uの発売から約4か月が経過。ここで、ハードの普及状況を過去の任天堂据え置きハードと比較してみた。
Wii Uの累計販売台数は87.5万台、発売から18週時点同士の比較ではWii(199.4万台)の半数以下に留まっている。普及台数が伸びない理由としては様々な点が考えられるが、データとして明確に挙げられるのは発売タイトル数の少なさだ。発売タイトル数についても、過去の任天堂の据え置きハードと比較してみた。
※発売タイトルはパッケージ版のみを集計
Wii Uは11タイトルが同時発売された。Wii(16タイトル)の7割ほどだったが、N64やGCと比較すると圧倒的に多く、初週販売台数もWiiの8割以上となる30.9万台を記録していた。しかし、発売から18週同士の比較では、Wiiの37タイトルに対し、Wii Uは5割強の20タイトルに留まっている。累計販売台数も発売タイトル数に比例するかのように5割以下となっている。
グラフではWii Uについても26週までの発売タイトル数(予定)を入れ込んであるが、26週時点での比較ではWiiの46タイトルに対し、Wii Uは21タイトル。その差はますます開く傾向だ。27週目以降もこの傾向が続いており、Wii Uが体勢を立て直すのにはかなりの時間がかかりそうだ。
■値下げ週後も堅調な販売が続くVITA
VITAの値下げから一か月ほどが経過したので、以前掲載したテーブルに、VITAの値下げ週の翌週から4週の平均販売台数のデータを追加してみた。
4週平均の販売台数は4.2万台。値下げ週(6万台)の約7割であり、3DS(21.5万台の約3割、6.7万台)と比較しても高いレベルを維持している。値下げ週に需要が集中しなかっただけとも言えるが、4週平均同士の販売台数を比較しても、VITAの4.2万台は3DS(6.7万台)の6割以上であり、現時点では健闘していると言えそうだ。
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なお、今回は3週分合算の分析記事となります。
この3週で注目したトピックスをまとめてみました。
今後の更新予定については未定です。
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→ファミ通TOP30(リニューアルにより3週分見られるようになりました)
※前作データ等はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
※年間販売本数データ等はGEIMIN.NET様よりお借りし、独自集計。
※アニメディスクの販売枚数はアニメDVD・BD売り上げまとめwiki様よりお借りしています。
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■3DSの任天堂発売の初週30万本超タイトルは5本目、早くもDSを抜く
この3週でもっとも販売本数が多かったのが「ルイージマンション2」。ここで任天堂発売タイトルに絞って、3DSとDSの初週販売本数ランキングを作成してみた。
3DSは発売から2年強ながら、初週30万本超はこれで5タイトル目。早くもDSを上回っている。サードパーティの強力なタイトルはまだまだこれからといったところだが、任天堂は発売初週からハードを牽引できるようなタイトルを前倒しで投入しているのが分かる。
3DSはハード発売当初こそ、しばらくは「マリオ」シリーズの発売もないなど、自社タイトルが前面に出過ぎるのを控えた戦略をとっていた。しかしその後はサードパーティタイトルのラインナップの遅れからか、自社タイトルによりハードを牽引し、ハードの普及後にサードパーティタイトルの拡充を待つ、従来の戦略にシフトしていると言えそうだ。
■「ワンピース 海賊無双2」は前作から半減も、シリーズ作品としては上々の出足
この3週で「ルイージマンション2」に次ぐ販売本数となったのが「ワンピース 海賊無双2」。初週本数はPS3・VITAの2機種合計でも32.5万本で、前作(初週62.7万本)の約半分となった。しかし「ワンピース」のゲーム、そしてPS3でもすでにかなりの数が発売されている「無双」シリーズの実績と比較してみるとどうだろうか。
「ワンピース」のゲームはこの12年で約30タイトルのゲームが発売されているが、今作は2位の初週本数だった。また、PS3では20タイトル近くの「無双」シリーズが発売される中、今作は3位の初週本数。シリーズ本編の「真・三國無双」シリーズを大きく上回っている。
上記のテーブルを見ても、前作が「無双」シリーズとのコラボの話題性や、原作の盛り上がりの影響か突出した販売本数になっただけで、今作も十分に評価していい本数ではないだろうか。
■Wii Uの発売タイトル数はWiiの約半分、累計販売台数も比例
Wii Uの発売から約4か月が経過。ここで、ハードの普及状況を過去の任天堂据え置きハードと比較してみた。
Wii Uの累計販売台数は87.5万台、発売から18週時点同士の比較ではWii(199.4万台)の半数以下に留まっている。普及台数が伸びない理由としては様々な点が考えられるが、データとして明確に挙げられるのは発売タイトル数の少なさだ。発売タイトル数についても、過去の任天堂の据え置きハードと比較してみた。
※発売タイトルはパッケージ版のみを集計
Wii Uは11タイトルが同時発売された。Wii(16タイトル)の7割ほどだったが、N64やGCと比較すると圧倒的に多く、初週販売台数もWiiの8割以上となる30.9万台を記録していた。しかし、発売から18週同士の比較では、Wiiの37タイトルに対し、Wii Uは5割強の20タイトルに留まっている。累計販売台数も発売タイトル数に比例するかのように5割以下となっている。
グラフではWii Uについても26週までの発売タイトル数(予定)を入れ込んであるが、26週時点での比較ではWiiの46タイトルに対し、Wii Uは21タイトル。その差はますます開く傾向だ。27週目以降もこの傾向が続いており、Wii Uが体勢を立て直すのにはかなりの時間がかかりそうだ。
■値下げ週後も堅調な販売が続くVITA
VITAの値下げから一か月ほどが経過したので、以前掲載したテーブルに、VITAの値下げ週の翌週から4週の平均販売台数のデータを追加してみた。
4週平均の販売台数は4.2万台。値下げ週(6万台)の約7割であり、3DS(21.5万台の約3割、6.7万台)と比較しても高いレベルを維持している。値下げ週に需要が集中しなかっただけとも言えるが、4週平均同士の販売台数を比較しても、VITAの4.2万台は3DS(6.7万台)の6割以上であり、現時点では健闘していると言えそうだ。
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