徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

ドイツ情報、ヨーロッパ旅行記、書評、その他「心にうつりゆくよしなし事」

抗がん剤投与5回目(がん闘病記13)&健康ジュースいろいろ

2017年11月03日 | 健康

 

今回は祭日の関係で火曜日ではなく木曜日に抗がん剤投与を受けました。投薬プランは前回と同じ。

今回はいつもよりも吐き気が強かったように思います。吐くほどではなかったのですが、胃からのある種の突き上げを感じて非常に気分が悪い感じでした。それは抗がん剤投与の前の投薬で起こりました。Dexamethason というステロイド系抗炎症剤に続いて Zantic と Tavegil という薬品が静脈注射されるのですが、これの後にいつもより気持ちが悪くなり、ふらふらしてきました。「うーん、気持ち悪いな」と思っている間に Carboplat(=カルボプラチン)の点滴が始まり、怒涛のような眠気に襲われます。眠気はいつものことです。この点滴は30分間で終わり、二つ目の抗がん剤の Paclitaxel の点滴が始まると、これは3時間かかるので、かなりまとまって寝ることが可能です。このあたりで気持ちの悪さも大分収まり、ただただ爆睡です。トータル2時間半ほど点滴中に寝てました。

なにごともなく全部終わったのは12:45で、今までの中で一番スピーディーでした。その代わり迎えの車を外で10分以上待つ羽目になってしまいましたが。気温10度以下の外で10分待つのはかなり苦痛ですね。

帰宅後はお昼ご飯を食べて、本を読んだりネットやったりしてたのですが、午後2時過ぎに寝落ちして4時間弱寝てしまいました。このため夜は例によって普通の時間には寝られず、朝方4時ごろになってようやく寝つきました。昼頃まで通しで寝れるかと思いましたが、そうもいかず、朝8時過ぎには目がさえてしまい、午後にまた昼寝するという細切れ睡眠となってしまいました。

眠気やだるさ以外の副作用が出てくるのは明日か明後日あたりでしょうか。今回も関節痛以外の深刻な副作用が出ないことを願いたいものです。

抗がん剤投与も残すところ後1回。あと少しの辛抱です。

がん闘病記14

健康ジュースいろいろ

さて、抗がん剤治療の傍ら、10月26日に高いスロージューサーを購入して毎朝色々ジュースを作って飲んでます。ジューサーと一緒に届いたジュースレシピの中から特に免疫力増進のレシピを選んで片っ端から試してみたわけですが、これは2度と作らないと思ったレシピもいくつか…(笑)

最初に作ったのはオーソドックスにニンジンジュース。これを毎日4か月飲んで肺転移までしていたがんが治ったという報告もあります。

 

次に挑戦したのはにんじん、セロリ、レモンの組み合わせ。これはさっぱりとして飲みやすいレシピでした。

 

その次のレシピはピーマン、玉ねぎ、にんにく、パセリの組み合わせでしたが、あいにくパセリを切らしていたのでバジルで代用しました。これはにんにくの味が強烈過ぎて、お水と変わりばんこに飲むか薄めるかしないと飲めない代物でした。(''◇'')ゞ

 

次のレシピはフルーティな組み合わせで、キウイ、ぶどう、イチゴでしたが、イチゴが売ってなかったので代わりにラズベリーを使用しました。非常に美味しかったですが、300㎖のジュースの材料費は4€強と、かなりお値段の張るものに…

 

次に試したのが免疫力増進ではなく、「痩せる」レシピ。たまたま家にある材料でできるものだったのであまりもの処分を兼ねて作ってみました。西洋ネギ、キャベツ、ニンジンの組み合わせです。これは色はニンジンの色が際立ってますが、味ではネギが勝ち過ぎていて、にんにくの入ったジュース同様薄めないと飲めないような代物でした。

 

次の免疫力増進レシピは、ニンジンとカリフラファ―のジュースにクルクマのパウダーをかけたもの。これは多少くせがあるものの、そのまま飲めるジュースでした。

その次に試したのが豆腐・アボカド・豆乳のスムージー。本来はミキサーで作るのですが、現在うちのミキサーは故障中なので、スロージューサーのフードプロセッサー機能を使ってアボカドとお豆腐をまず細かくし、その後に豆乳を混ぜてみました。レシピでは豆腐400g、豆乳100㎖、アボカド1個となっていましたが、使用した豆腐が非常に硬いものだったので300gに減らして、かつ豆乳を200㎖に増やして混ぜたのですが、スムージーというよりはスプーンで食べるムース状になって今いました。味は多少退屈な感じがしないでもないものの、そこそこおいしいです。お好みでちょっと味を足したい感じですね。

抗がん剤投与の日は再びニンジン・セロリ・レモンジュースを作りました。

 

今朝は「痩せる」レシピで、赤いピーマン、玉ねぎ、ほうれん草の組み合わせ。仕上げにナツメグをおろして振りかけます。ほうれん草からでる泡と色がちょっとえぐい見た目ですが、味は普通に飲めるものです。玉ねぎの味もしますが、にんにくや西洋ネギほど自己主張しません。

がん闘病記14


唐突ながん宣告~ドイツの病院体験・がん患者のための社会保障(がん闘病記1)

化学療法の準備~ドイツの健康保険はかつら代も出す(がん闘病記2)

化学療法スタート(がん闘病記3)

抗がん剤の副作用(がん闘病記4)

え、緑茶は膀胱がんのもと?(がん闘病記5)

ドイツ:傷病手当と会社からの補助金(がん闘病記6)

抗がん剤投与2回目(がん闘病記7)

抗がん剤投与3回目(がん闘病記8)

医者が満足する患者?(がん闘病記9)

マリア・トレーベンの抗がんハーブレシピ(がん闘病記10)

抗がん剤投与4回目(がん闘病記11)

化学療法の後は放射線治療?!(がん闘病記12)

書評:Kelly A. Turner著、『9 Wege in ein krebsfreies Leben(がんが自然に治る生き方)』(Irisiana)


書評:恩田陸著、『図書室の海』(新潮文庫)

2017年11月03日 | 書評ー小説:作者ア行

この『図書室の海』は奇妙な短編集でした。それぞれが別の作品の番外編のようで短編単独では理解しがたいものが多かったように感じます。

「春よ来い」

井上雅彦監修「異形コレクション」シリーズの一つ「時間怪談」というテーマのために書かれた作品。女子高生二人の卒業式の日が何度かループするお話で、一応単独での完結性があります。

「茶色の小瓶」

津原泰水監修「血の12幻想」のために書かれた作品。看護学校出なのに会社勤めをしている一回り下の同僚をたまたま会社の近くで起きた交通事故の際にけが人の処置を施しているところを見かけて興味を持ち、彼女について調べ始めたベテラン社員。彼女が突き止めたものは。。。 ホラータッチの短編作品で、短すぎるような気がしますが、単独でのまとまりがあります。

「イサオ・オサリヴァンを捜して」

これは「SFオンライン」のために書かれた作品で、元々は長編SF『グリーンスリーブス』の予告編だったそうです。そのせいもあって、何か大きなミッションの始まりを暗示する程度にとどまり、それ自体に完結性がありません。

「睡蓮」

この作品は「三月」シリーズの『麦の海に沈む果実』に登場する水野理世の幼年時代を描いた作品で、女装の校長との出会いも描かれています。

「ある映画の記憶」

叔父の死をきっかけになぜかある映画のシーンを思い出す主人公。「青玄記」という映画。そしてそのシーンが実は叔母の奇妙な死の記憶と繋がっていて、どんどんその記憶が鮮明によみがえっていくというストーリー。なんとなく中途半端な印象が残ります。

「ピクニックの準備」

この作品は『夜のピクニック』が開催される2・3日前の主人公たちの心境を描写した予告編です。本編を知っていないとやはり何の暗示なのかよくわからない印象を受けるかと思います。

「国境の南」

この作品はドキュメンタリーホラーのつもりで書かれたとのこと。主人公が新しくなった喫茶店に入り、昔そこにあった喫茶店で起きた事件を回想する設定。事件を起こしたウエイトレスは捕まっていないので、「次はあなたの街に来るかも」というホラー的な余韻を残して終わります。これ単独での完結性はありますが、さほど面白いとは思えませんでした。

「オデュッセイア」

旅する城塞都市ココロコを描いたファンタジー作品。都市が突然意識をもって動き出すという発想はおもしろいと思います。最後に住人がいなくなってしまい、どこへ行っても誰もいないので元の場所に戻る、というのは第三次世界大戦という核戦争のイメージかと思います。

「図書室の海」

表題作である当短編は『六番目の小夜子』の番外編で、関根秋の姉・夏が登場します。本編より何年か前のエピソードですね。

「ノスタルジア」

この作品は正直言ってお手上げでした。出だしは「懐かしい思い出」を語るということで何人かがぼつぼつとその思い出を語っていたのですが、途中で友人に会いに行く女性の長い回想が挿入され、地の話との関連性が見えなくなって迷子になってしまいました。

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三月・理瀬シリーズ

書評:恩田陸著、『三月は深き紅の淵を』(講談社文庫)

書評:恩田陸著、『麦の海に沈む果実』(講談社文庫)

書評:恩田陸著、『朝日のようにさわやかに』(新潮文庫)

書評:恩田陸著、『黒と茶の幻想』上・下巻(講談社文庫)

書評:恩田陸著、『黄昏の百合の骨』(講談社文庫)

関根家シリーズ

書評:恩田陸著、『Puzzle』(祥伝社文庫)

書評:恩田陸著、『六番目の小夜子』(新潮文庫)

書評:恩田陸著、『図書室の海』(新潮文庫)

書評:恩田陸著、『象と耳鳴り』(祥伝社文庫)

神原恵弥シリーズ

書評:恩田陸著、『Maze』&『クレオパトラの夢』(双葉文庫)

書評:恩田陸著、『ブラック・ベルベット』(双葉社)

連作

書評:恩田陸著、常野物語3部作『光の帝国』、『蒲公英草紙』、『エンド・ゲーム』(集英社e文庫)

書評:恩田陸著、『夜の底は柔らかな幻』上下 & 『終りなき夜に生れつく』(文春e-book)

学園もの

書評:恩田陸著、『ネバーランド』(集英社文庫)

書評:恩田陸著、『夜のピクニック』(新潮文庫)~第26回吉川英治文学新人賞受賞作品

書評:恩田陸著、『雪月花黙示録』(角川文庫)

劇脚本風・演劇関連

書評:恩田陸著、『チョコレートコスモス』(角川文庫)

書評:恩田陸著、『中庭の出来事』(新潮文庫)~第20回山本周五郎賞受賞作品

書評:恩田陸著、『木曜組曲』(徳間文庫)

書評:恩田陸著、『EPITAPH東京』(朝日文庫)

短編集

書評:恩田陸著、『図書室の海』(新潮文庫)

書評:恩田陸著、『朝日のようにさわやかに』(新潮文庫)

書評:恩田陸著、『私と踊って』(新潮文庫)

その他の小説

書評:恩田陸著、『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎単行本)~第156回直木賞受賞作品

書評:恩田陸著、『錆びた太陽』(朝日新聞出版)

書評:恩田陸著、『まひるの月を追いかけて』(文春文庫)

書評:恩田陸著、『ドミノ』(角川文庫)

書評:恩田陸著、『上と外』上・下巻(幻冬舎文庫)

書評:恩田陸著、『きのうの世界』上・下巻(講談社文庫)

書評:恩田陸著、『ネクロポリス』上・下巻(朝日文庫)

書評:恩田陸著、『劫尽童女』(光文社文庫)

書評:恩田陸著、『私の家では何も起こらない』(角川文庫)

書評:恩田陸著、『ユージニア』(角川文庫)

書評:恩田陸著、『不安な童話』(祥伝社文庫)

書評:恩田陸著、『ライオンハート』(新潮文庫)

書評:恩田陸著、『蛇行する川のほとり』(集英社文庫)

書評:恩田陸著、『ネジの回転 FEBRUARY MOMENT』上・下(集英社文庫)

書評:恩田陸著、『ブラザー・サン シスター・ムーン』(河出書房新社)

書評:恩田陸著、『球形の季節』(新潮文庫)

書評:恩田陸著、『夏の名残りの薔薇』(文春文庫)

書評:恩田陸著、『月の裏側』(幻冬舎文庫)

書評:恩田陸著、『夢違』(角川文庫)

書評:恩田陸著、『七月に流れる花』(講談社タイガ)

書評:恩田陸著、『八月は冷たい城』(講談社タイガ)

エッセイ

書評:恩田陸著、『酩酊混乱紀行 『恐怖の報酬』日記』(講談社文庫)

書評:恩田陸著、『小説以外』(新潮文庫)

書評:恩田陸著、『隅の風景』(新潮文庫)