
娘がバレエを習い始めて2年。
16年続いたバレエ教室が先生のお引越しにより、閉鎖となることになりました

今回の発表会が娘にとっても最後となり、
感慨深いものがありました


このバレエ教室。月謝4千円という破格の金額で、近所の先生が教えてくださっている。
レオタードやトウシューズだって、「すぐ大きくなるから買うのはもったいない」と、
先輩方のお古を貸して頂き、みんなで着回ししている。
発表会の衣装も、全て先生の手作り。涙ぐましいではないか・・
去年の娘の衣装を着て、踊っている子の姿をみて
「あれ?うちの娘もこんな小さい衣装を着て踊っていたんだっけ?」と
改めて娘の成長に驚いたりして・・・
お教室だって、築50年以上の木造の集会所。
発表会の観客席は10畳の畳敷きだし、このローカルさが私は好き

発表会当日は、保護者が集まり、集会場の設営を手伝ったり、
辞めていった中学生、高校生の生徒さんも自然と集まり、衣装の着脱のお手伝いをしてくれる。
こんな地元ならではのバレエ教室、
閉鎖だなんて本当に残念・・・

そんなわけで、最後の発表会ともあって、娘は1か月程前から
自分の部屋で練習する熱の入れよう。
リビングの天井が、なにやらドスン、ドスンと地響きを響かせていたのは、
「シコ」を踏んでいたわけではない。ステップを踏んでいたのだ


娘はとても緊張していたが、私はまたとない写真撮影だと張り切り、
すかさずシャッターを切った。
あろうことか、一眼レフのバッテリー切れで、コンパクトカメラでの撮影だから
う~ん、イマイチ

おまけに華やか衣装とは裏腹に、
集会所だから、汚ったないカーテンがぶら下がってるわ、「禁煙」やら「節電」やら
やたら張り紙が多い・・・せっかく上手く撮れても背景が悪すぎ

まあ、このアンバランスさも「町内のバレエ教室」ということで良しとしよう・・
そんな話を保護者の方としていると、隣にいた方が、
「そりゃそうよ~、ここに来る前のバレエ教室の発表会なんて、高額の衣装代や参加費の他に
チケット10枚売りさばけ!って強制的に10万円払わされたんだから!」
とため息をついていた。

うわ~、我が家のような、薄給のサラリーマン家庭では、
そんなお教室に通わせてあげることすら出来ない。
そうこうしているうちに、あっという間に発表会は無事、幕が下りた(幕さえないけど)
最後に先生へ感謝の花束贈呈。
先生の目にはうっすら光るものが・・・
思わず胸が熱くなった

娘の踊りの出来はさておき、彼女が自分の人生で初めて口にした
「自分のやりたいこと」はこの「バレエ」
親として、な~んの期待もなく見守ってきたが、
自分のやりたいことに関しては1日たりともサボることなく、頑張れる子なんだな、
と初めて気がついた。
いつか大人になった時、この頑張りを思い出して
自分の可能性を信じて、突き進んで行ってほしい。
改めてそう思いました。