FREE主催
英語民間試験の導入や、学費値上げの中止などを求めて14日、学生たちが首相官邸前で声をあげました。「官邸前ラリー」と題して高校生や大学生がスピーチし、「私たちの声を政治に届けていこう」とアピールしました。主催は、「高等教育無償化プロジェクトFREE」(FREE)です。
FREEは、英語民間試験の導入中止、国立大学の値上げ中止、授業料減免枠の後退をしないことの3点を求めて行動しています。
昨年10月に突然、学費値上げが発表された東京芸術大学に通う2年生は、「私たちには何の説明もなく、ニュースで値上げのことを知りました。なぜ当事者の声も聞かずに決めるのでしょうか」と訴え。学費値上げの撤回を求める署名活動をしていると紹介し、「みんなの力で中止させましょう」と語りました。
英語民間試験の導入に反対して行動している都内の男子高校生(2年生)がスピーチ。さまざまな人が行動したことで導入が延期されたが、「そもそも入試を民間に任せて良いのでしょうか。この問題はまだ終わっていません。政府は、『桜を見る会』ではなく、もっと教育にお金をかけてください」
日本共産党の清水忠史衆院議員が参加しました。
記述式導入断念せよ
吉良氏 大学共通テストただす
日本共産党の吉良よし子議員は7日の参院文教科学委員会で、大学入学共通テストへの英語民間試験導入の延期による今後の制度の見直しについて、高校生、英語教育に関わる専門家から幅広く意見を聞くことを求めるとともに、実施が予定される大学共通テストの記述式の導入断念を迫りました。
吉良氏は、民間試験ありきではない白紙からの議論をするのかと追及。萩生田光一文科相は「あらかじめ延期した試験について、使うか使わないかを前提に議論を進めるつもりはない」と答弁。吉良氏は「当事者は先送りでなく『中止』を求めている。白紙からの検討を」と強く要求しました。
さらに文科省が「思考力、判断力、表現力」をはかることを目的として導入を目指している記述式問題に関して、過去2回のプレテストにおいて、自己採点と採点結果が一致しなかった割合が約3割だったことを指摘。自己採点結果を踏まえて志望校を決める受験生にとって、志望校が定められない、不本意な出願などの影響が出ることから、「進路選択、人生を左右する死活問題だ」と批判しました。
また吉良氏は、採点のブレの解決策として萩生田氏が設問の簡素化に言及していることにふれ、文科省が望む「思考力、判断力、表現力」を問うには不十分だと指摘。「受験生はやり直せないのに、一度試してみるという姿勢は許されない。それを共通テストに入れることが大問題だ」と批判し、延期・中止を求めました。