3月から国連で始まる核兵器禁止条約の制定を目指す交渉会議にむけた準備会合が16日、ニューヨークの国連本部で開催され、条約交渉会議の議題や日程などを大筋で決定しました。参加を表明している諸国の代表が参加する一方、米ロ英仏の核保有国、日本などは欠席。中国は出席しました。
準備会合では、コスタリカのゴメス・ジュネーブ国際機関代表部大使を交渉会議の議長に選出。採択された議題によると、3月の会議で、前文をはじめとする条約の重要項目について協議することになります。議事の進め方では、実質討議でNGO代表の発言が認められました。
東南アジア諸国連合(ASEAN)を代表してタイの代表は、「核兵器が存在する限り、脅威をもたらす。核兵器が使われない唯一の保障は完全な廃絶だ」と発言。多くの諸国が核兵器のない世界の実現への支持を表明しました。
核兵器禁止条約について交渉する会議の開催は、昨年12月の国連総会で決まりました。3月27~31日、6月15日~7月7日の2回にわたり開かれます。
核保有5大国のうち米国、ロシアは反対の立場から交渉会議には参加しない意向。唯一の被爆国である日本は「核保有国が参加しない条約は核軍縮につながらない」と主張し、交渉会議に出るかどうか決めかねています。