野党のせい ホテルのせい 障害者のせい
疑惑を追及されると“全部人のせい”にしてしまう安倍晋三首相の見苦しい言い訳が、臨時国会閉会後も止まりません。
安倍首相は13日の東京都内での講演で、森友・加計疑惑や「桜を見る会」疑惑に触れて、「国会では政策論争以外の話に多くの審議時間が割かれてしまっていることを、国民のみなさまに大変申し訳なく思っている」などと述べ、問題を追及する野党に責任があるかのように主張しました。
土台崩したのは
しかし、政策論争の土台を崩してきたのは他ならぬ安倍首相自身です。国政の私物化、情報の改ざん、隠蔽(いんぺい)など国政の根本を揺るがす大問題を次々に引き起こしたうえ、国会答弁でもウソとごまかしを繰り返すなど、安倍政権ほど、国会を愚弄(ぐろう)してきた政権はありません。
桜を見る会に限っても、安倍首相は、参加者が急増した理由を「長年の慣行の中で行われてきたこと」と言い逃れ。桜を見る会の前日に開く安倍首相後援会主催の「前夜祭」の会費が安すぎると追及されると「ホテル側が設定した」「(明細書は)ない」とホテルに責任を押し付けています。
しかも、日本共産党の宮本徹衆院議員が資料要求した日に、桜を見る会の招待者名簿を廃棄したことについては「担当である障害者雇用の短時間勤務職員の勤務時間等との調整を行った結果」などと個人情報まで持ち出して、弁明に使いました。
予算委から逃げ
安倍首相がひたすら自身の言い分を繰り返した揚げ句、新たな事実が発覚すると、答弁を変えて平然としていることも数多くあります。
そのうえ、安倍首相自身は、野党が要求する参院予算委員会の出席さえ拒否し、審議から逃げ続けてきました。安倍首相が一問一答形式の予算委員会の質疑で桜を見る会疑惑について説明したのは、日本共産党の田村智子参院議員の追及(11月8日)に対してだけです。
安倍首相が「多くの審議時間が割かれてしまった」と嘆くなら、一刻も早く国会で説明責任を果たすことこそ必要です。