台風が過ぎたあとに木枯らしが吹き、冷え込む列島。きょうから霜月です。連日の雨降りや寒暖の差で体調を崩されていませんか? 十分にご注意を▼深まりゆく秋。木々が色づき、街並みにもしっとりした感じが漂います。秋色(しゅうしょく)には景色だけでなく、秋の気配、秋らしい趣や気分といった意味があるそうです。木の葉の色合いが違うようにそれぞれの秋色が心を染めていくこの頃です▼昔から季語に用いた俳句も多い。〈秋の色糠味噌壺(ぬかみそつぼ)も無かりけり〉。芭蕉の一句です。詞書(ことばがき)に「庵にかけむとて、句空が書かせける兼好の絵に」とあるように、門人の句空に頼まれて吉田兼好像の画賛として詠んだものです▼澄んだ秋色の中、糠味噌壺の一つも持たない無の境涯への共感。そこには、句空へのあいさつとともに、芭蕉自身のそうした境涯への思いをひそめているといわれています。糠味噌壺も「徒然草」に書かれている同じ意味の「糂粏瓶(じんだがめ)」から発想しています▼芭蕉にも影響を与えた「徒然草」の世界。「つれづれなるままに~」から始まる随筆は「心にうつりゆくよしなし事」を書きとめました。加藤周一は、作者の「心にうつりゆく」事はじつに多様で相対する価値観を映し出していると「日本文学史序説」で評しています▼人生を季節にたとえるならば、秋は成熟のときか。憂き世や命のはかなさを嘆くだけでなく、はげしく動く世相の中でも、人と人とのつながり、みずからの生を彩る。心にうつりゆくそれぞれの秋色を楽しみながら。
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