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大企業内部留保 最高の285兆円 - 月2万円賃上げ可能 労働総研調べ

2014-12-30 | 人権・生存権・労働者の権利を守ろう

実質賃金減 経済に打撃

 資本金10億円以上の大企業が保有する内部留保が、前年度からのわずか1年で13兆円積み増し、過去最高の285兆円に達しています(全労連・労働運動総合研究所〔労働総研〕調べ)。実質賃金が17カ月連続で減少するもと、2015年春闘で求められる月2万円などの大幅賃上げを実現する条件は十分あることを示しています。


 大企業は、法人税の引き下げや優遇税制などによる恩恵を受けながら、正社員の定期給与の抑制、低賃金の非正規雇用労働者を増やしたことで、内部留保を積み増しています。

 労働者の賃金は深刻です。民間給与実態統計調査によると、年間平均賃金は昨年より5万6000円(1・4%)上がり、413万6000円となりました。

 しかし、今年4月の消費税増税による物価押し上げは日銀試算で2%。消費税増税分を含む消費者物価指数は11月、前年同月比で2・4%上がっており、賃金は上がっても物価上昇分には届いていません。

 厚生労働省の毎月勤労統計調査でも、物価上昇を加味して賃金水準を示す実質賃金指数(従業員5人以上の事業所)は前年同月比4・3%減で、17カ月連続でマイナスを記録しています。いずれの指標をとっても、労働者の家計は実質マイナスです。

 7~9月期の国内総生産(GDP)は実質で前期比0・5%減、年率換算で1・9%減となりました。消費税増税と実質賃金のマイナスは、日本経済に深刻な打撃を与えています。

 2015年春闘で、全労連などでつくる国民春闘共闘は内部留保の活用による月額2万円の賃上げ、連合は2%以上の賃上げを掲げてたたかいます。


 内部留保 企業の収益から原材料費や人件費などの費用を引いた利益をもとに税金を払い、株主配当など除いて、企業が蓄積したもの。

グラフ

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