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震災前に
子どもは 大人よりも「 低い 」ものです。
身長も低いし 内容も低いです。
だが その「低い」に プラスの価値がないか どうでしょうか?
・・・ あるはずです。
「 低い 」とは 「 基 」ということ
「 基 」とは 「 根幹 」ということですから ・・・ 。
その基から
年が長じるにつれて 離れしまう人がひじょうに多いのです。
そのとき その大人は
人間としての値打ちにおいて
「 低い 」子どもよりも劣ることになります。
良寛さんは 子どもの心になりきることができる人でした。
だから 偉いといわれました。
「 基 」を失っていないから ・・・ 偉いのです。
良寛に限ることではありません。
ほんとうに偉い人 地位がなくて 人間性において偉い人は
例外なく その心の核に童心(ドウシン・わらべごころ)を
・・・ 生涯もちつづける人です。
童話をたのしく読めない人に
文学はほんとうには分からないのではないか と私は思っています。
あらゆる音楽のなかでもっともむずかしのは
童謡を 全心をこめて歌うことだ ・・・ とも。