散歩
いつまでたっても結論の出せないお父さんがいます。
「 しばらく外国へいってこようと思うんだが 」
・・・ 「 いってらっしゃい 」
「 いや ゆくのはいいのだが 仕事がひっかかっていてね 」
・・・ 「 じゃあ 一段落つけてから出かけたら 」
「 それが 手をつけると簡単にすまない問題でね 」
・・・ 「 しばらく見送るんだな 」
「 そうすると 当分外国へゆくチャンスがなくてね 」
・・・ 「 仕方ないだろう 」
「 でも 仕事のほうは何とか工夫してみようと思うんだ 」
・・・ 「 早く片づけることだね 」
「 といっても まずスケジュールをたてないとね 」
・・・ 「 たてりゃいいだろ 」
「 それが難しくてね 」
・・・ 勝手にしやがれ ・・・ です。
ところが こうした父親が案外多いのです。
私のまわりにもたくさんいます。
自分の子どもの入学についてまで
どうしよう こうしよう と電話口で迷っている親父もいるし
女房のぐちをくどくどしやべる父もいる。
だいたい長電話してくる父親は ・・・ 決断力のとぼしい人です。
よくまあ このせちがらい世の中に生きてゆけると感心します。