ホームに佇む人々に見えるは
電線を伝い
揺れている銀テープのごと
降り続く雨
蛇行するレール
獲物を狙う獣のように
ゆったりとなぞりながら
電車がホームに入ってくる
嚙み殺されるのはあくびばかりでなく
缶コーヒーは放られた
熱い
握り締めると
偽装は重ねられて
冬の樹々は呪いのように
逆立った髪の毛と両手の指と
天に向かって突き刺して
うつむく人々の間を闊歩する
まだ誰もいないフロアで
ひっそりと呼吸を続ける自動販売機
そうひとりでに
混沌さえもツクラレタこの街の
続きに見える人々も
内なる時計のメカニズム
我の意思さえ乗り越えて
ひとりで立っている
電線を伝い
揺れている銀テープのごと
降り続く雨
蛇行するレール
獲物を狙う獣のように
ゆったりとなぞりながら
電車がホームに入ってくる
嚙み殺されるのはあくびばかりでなく
缶コーヒーは放られた
熱い
握り締めると
偽装は重ねられて
冬の樹々は呪いのように
逆立った髪の毛と両手の指と
天に向かって突き刺して
うつむく人々の間を闊歩する
まだ誰もいないフロアで
ひっそりと呼吸を続ける自動販売機
そうひとりでに
混沌さえもツクラレタこの街の
続きに見える人々も
内なる時計のメカニズム
我の意思さえ乗り越えて
ひとりで立っている