詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

うたっている

2017年09月23日 | 
音符が開いていく
指が開いていく

ゆるゆると身体を包む
ゼリーのような愛によって
開いていく

かえってさみしさや恐れが
どっと入ってくる
ああわたしはみっともない
ねじった紙だらけの部屋

一枚一枚
開いていくと
ひとつひとつ
愚かで真面目な逃避が
のたうっている
うたっている

寂しい町の
そこだけ奇妙に明るい
無人駅のように
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