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総合スーパーの現状

2015年05月01日 00時20分01秒 | SIUの授業
総合スーパー」の惨状はすさまじい 
ヨーカ堂もイオンもユニーも「同病」

J-CASTニュース
4月17日(金)17時55分配信


消費者の支持が得られなくなっているのだろうか(画像はイメージ)

流通業界の2015年2月期の決算発表が一通り終わった。
消費増税の影響があったところ、
さほどでもないところとさまざまだが、
改めて示されたのは総合スーパーの覆いがたい惨状だ。

首都圏食品スーパー連合とイオン、ダイエー店舗再編
前世紀に「ダイエー」などが新市場を切り開いてきた業態だが、
輝きを取り戻すのはなかなか難しいようだ。

イトーヨーカ堂純損益は68億円の赤字
まず、世界最強のコンビニエンスストア、セブン-イレブンを抱える
セブン&アイ・ホールディングスを見てみよう。
全体としては本業のもうけを示す営業利益が
前期比1.1%増の3,433億円と、4年連続で過去最高を更新した。
原動力はもちろん国内外のセブン-イレブンで、
コンビニ事業の営業利益は2,767億円と全体の8割程度に相当する。
稼ぎ頭、というより「一本足打法」と言っていいレベルだ。
地域特性に応じた商品展開などで
顧客を獲得する国内でも成長を続けているが、特に米国が好調
セブン-イレブンの既存店売上高の伸び率は
国内がプラス2.4%なのに対し、米国は同3.1%に及んだ。
コンビニ加盟店を含むグループ売上高は10兆2,356億円となり、
初めて10兆円の大台に乗せた。

しかし、グループ内の総合スーパー、イトーヨーカ堂が相変わらずさえない
売上高(営業収益)は前期比2.0%減の1兆2,859億円。
営業利益は、83.4%減の18億円。純損益にいたっては
68億円の赤字(前期は53億円の黒字)だ。
既存店売上高の伸び率はマイナス4.5%で、
3年連続マイナス4%台と惨憺たる結果である。
売上高営業利益率は0.1%。つまり、1,000円売り上げてようやく1円の利益を得るという、
薄利商売にも陥っている。ちなみに
コンビニ事業の売上高営業利益率は10.1%に上り、
稼ぐ力の違いを見せつける。

ユニーは2月期の純損益が24億円の赤字
総合スーパーがさえないと言えば、
セブン&アイと並ぶ巨大流通グループのイオンも同様だ。
傘下のコンビニは店舗数も少なく、
あまり競争力のないミニストップなだけに、
スーパーがさえないと全体に影響する。

イオンの2015年2月期の営業利益は前期比17.5%減の1,413億円、
純利益は7.7%減とそれぞれ減益だった。
総合スーパーを意味するGMS事業は、
積極出店によって売上高こそ9.9%増の3兆3,555億円
だったが、
営業損益は16億円の赤字(前期は350億円の黒字)に沈んだ。
GMS事業を担う中核子会社、イオンリテールの営業利益は
前期比90.8%減の25億円、純損益は51億円の赤字(前期は121億円の黒字)
に陥った。
記者会見したイオンの岡田元也社長は
「結果には満足していない」と述べた。

ついでにファミリーマートとの経営統合協議を始めている、
東海地方が地盤のユニーグループ・ホールディングスを見ると、
さらに悲惨なことになっている。
不振のスーパー事業で減損処理を迫られた影響で、
2015年2月期の純損益が24億円の赤字(前期は74億円の黒字)。
佐古則男社長ら経営陣が赤字の責任を取り、
半年間の役員報酬を最大50%減額する。
ユニーも傘下のコンビニ、サークルKサンクスに勢いがないため、
スーパーの不振は経営の屋台骨を揺るがせる事態となる。

食料品に絞った小規模専門チェーンは好業績
スーパーと言っても食料品に絞った小規模な専門チェーンは全国各地で好業績を挙げている。
イオンにしても、積極展開する大型ショッピングモール「イオンモール」自体には、
周囲の店をなぎ倒す集客力があり
、週末ともなれば、
家族連れなどで賑わう。
富裕層や訪日外国人が高級品を買う百貨店も増益基調だ。

やはり食料品から、衣料品、家電製品にいたるまで、
やや中途半端な形でそろう総合スーパー
は、
消費者の支持が得られなくなっているのだろうか。
「顧客ニーズとのズレ」(ユニーの佐古社長)の修正が急務だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150417-00000003-jct-bus_all&pos=1より