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「女性はマルチタスクが得意」は誤解

2015年05月29日 11時36分39秒 | キャリア支援
「女性はマルチタスクが得意」は誤解だった
たまった仕事をテキパキ片付けるには?

東洋経済オンライン
2015年5月11日(月)06:00
(東洋経済オンライン)
第2回=「女性のほうが優秀」と言われるのはナゼ?


写真:イメージ

こんにちは。はたらく女性のかていきょうし、
タブタカヒロです。ゴールデンウィークを楽しく過ごし、
リフレッシュして職場に戻ると……、
仕事が山積み(涙)ということ、よくありませんか。

「はたらく女性のかていきょうし」として
数多くの女性のコンサルティングを行っていると、
たまった仕事をなんとかしたいというご相談が少なからずあります。
お話を伺っていると、仕事がたまる原因はだいたい共通しています。
それは同時に2つ以上の仕事(=マルチタスク)
をして仕事をこなそうとしていることです。

人は誰でもマルチタスクが苦手
「仕事がデキる人は、マルチタスクができる人」
「女性はマルチタスクが得意」
なんてよく言われませんか。

「私もマルチタスクで仕事を上手にさばかなくちゃ!」
と意気込んで、複数の仕事に同時に取り掛かってしまうと
余計に仕事がたまってしまいます。実は、
よく使われる「マルチタスク」という言葉には
大きな誤解が含まれているようです。

そもそもマルチタスクとは、
コンピュータが同時に2つ以上の処理をすること。
これを人に当てはめて
「デキる人はマルチタスク」説
が広まりました。でも人とコンピュータは違います。
人はタスクをこなすのに意識の集中が必要ですが、
マルチタスクでは集中力が分散してしまいます。
デキてもデキなくても、
人はマルチタスクが苦手なのです。

よく女性が得意と言われている「マルチタスク」とは、
料理中に子どもが泣きだすとか、
同時に複数のことが起きても上手に対応できる能力のこと。
状況に応じた対応や判断はマネジメントの能力で、
決められた仕事を集中して実行するタスクとは直接関係ありません。
実は女性はマネジメントは得意ですが、
マルチタスクは苦手なのです。
きちんとマルチタスクがこなせなくてもいいんです。

仕事がデキる女性は○○上手
では、たまった仕事はどう片付けたらいいのでしょうか。
たまった仕事を片付けるのが得意な女性には共通点があります。
それはお掃除も得意であること。
お掃除と同じ方法で仕事をテキパキ片付けているのです。
「デキる女はマルチタスク」ではなくて、
「デキる女はお掃除上手」です。
仕事を片付ける「お掃除上手のお作法」は次の3つです。

一つひとつこなす:お掃除はシングルタスクが基本。
一つひとつこなすことが効率化につながります。
小分けにする:収納の基本は小分けにすること。
まぜこぜ収納はNGです。
同じテーマに分けてすっきり整理します。
整理ルールを決める:自分なりの”整理ルール”を決めて、
たまらないように仕組み化します。

具体的にどうお掃除するのか、
日常のシーンに当てはめて考えてみましょう。
まず手始めに、机の上の片付けから始めましょう。
仕事がたまっているときの机は、
資料やらメモやらスマホやらがとっちらかっていませんか。
机の上をすっきり片付けて、
仕事を効率よく進めるための
「お掃除上手のお作法」をご紹介します。

机の上を片付けるお作法
一つひとつこなす
今、取り掛かっているタスクの資料だけを机の上に出します。
それ以外の資料は、引き出しやキャビネットにしまいます。
目の前のタスクに集中し、済んだらその資料はしまう。
一つひとつこなすほうが生産性が上がります。

小分けにする
資料は取り出しやすいように、時期や顧客、
業務やイベントなどテーマ別にクリアファイルに小分けして整理する。
色つきクリアファイルを使うと、
見分けやすいし整理が楽しくなります。

しまう時間を決める
目の前で作業しているそれぞれの資料は、
机の中にしまう時間を決めましょう。
一つひとつの作業は終わりの時間を決めることです。
ひとつの作業にこだわりすぎると、
どんどん仕事がたまって今度は引き出しがあふれてしまいます。

次はeメール。
仕事がすぐにたまってしまう人は、
たいていメールボックスの中もぐちゃっとしています。
「お掃除上手のお作法」をeメールの処理に当てはめるとき、
ポイントはフォルダの使い方にあります。

ポイントはフォルダ管理
一つひとつこなす
eメールを1件ずつ処理するのではなく、
タスク単位にまとめます。
依頼や質問といったひとつの問い合わせからタスクがスタートし、
何回かメールをやりとりして対処したら終了です。
最初のメールでスタートするタスクをひとつの単位として管理すると、
片付けやすくなります。
ただしそのためには、メール1件に複数のことを書いたり、
返信メールに別件を書き足したりするのはNG。
どこまで対処したのかわからなくなり、
仕事がぐちゃっと山積みになる元凶となります。

小分けにする
最初の問い合わせメールとその返信などの関連メールを、
まとめて同じフォルダに移動すると便利です。
メールボックスがタスク単位に整理されるので、
自然とタスク管理ができます。
フォルダ名は「日付_案件名」にするのがオススメです。
メールソフトが案件フォルダを
日付順に並べてくれるのでタスクが見つけやすくなります。

整理ルールを決める
メールボックスに「済」フォルダを作ってください。
対応が終わった案件のフォルダは「済」へ移動します。
こうすると、メールソフトによって時間が経っても
「済」に移動していない古い案件を上に並べることができます。
処理漏れを防止できるので便利です。
では最後に、山積みのタスクをすっきり片付けるお作法です。

ToDoリストは仕事をためるだけ!
一つひとつこなす
ToDoリストや付箋を使ってタスク管理している人を多く見掛けますが、
私はお勧めしません。いつかやろうと思っていることを
箇条書きしただけで、いつやるかわからない。
結局、仕事がたまります。

タスクは何月何日の何時から何時でやるか、
自分のスケジュール帳にすべて落とし込むのが、
一つひとつこなすコツです。

それから、きっちり完成するまで続けるというやり方は、
お掃除上手のお作法には合いません。
完成度にこだわると、必要以上に時間がかかってしまい、
さらに仕事がたまってしまいます。
タスクは終了時間を決めて、
時間内にできるレベルで仕上げるというルールを決めれば、
集中が高まり品質もUPします。

小分けにする
タスクをAグループ(重要で急ぐ)、
Bグループ(重要じゃないけど急ぐ)、
Cグループ(重要だけど急がない)、
Dグループ(重要じゃないし急がない)の
4グループに分けるクセをつける。
いま何をやるべきか、やらなくていいのかわかりやすくなります。

整理ルールを決める
今日のタスクはAグループとBグループだけに絞って
スケジュール帳に書くルールにしましょう。
「CもDも気になるけど……今は気にしない」
という「割りきりルール」が必要です。

AグループとBグループに絞っても当日中に終わらないときは、
上司に掛け合い、社内の協力をあおぎましょう。
タスクを落とし込んだスケジュール帳を見せて相談すれば、
納得してタスクを調整してくれますよ。

今回は仕事を片付ける、
お掃除上手のお作法をご紹介しました。
お掃除のほかにも、お料理のお作法やお化粧のお作法も
仕事に活かすことができるんですよ。
女性が普段使うお作法って、
とても洗練されたメソッドだと思います。

マルチタスクなんかできなくていい。
もっと身近なお作法でお仕事上手になる道も
あるということが伝わったらうれしいです。

http://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/bizskills/toyokeizai-69018.html