ラヴェンダーの咲く庭で

「みゃーきんぐ・ぷあ」から変更。保護猫と綴る日々の備忘録、独り言にすぎない半径5mの記録です!基本、読み専です。

優しい嘘

2011-07-31 00:20:07 | 健康・病気

母の腎盂・尿管癌、

治療法があるうちは、それを乗り越える事が第一の、そして共通の目標であるので、

そちらに集中出来、何とか明日への希望についての会話もありましたが、

治療法も無いまま、死を待つのみになると、その日までが、とても辛いことになります。

体は日々思うようにならず、意識はとてもクリアー、人より意地が強い母だから尚更です。

「思い切ってはじける、人生最後、好きな事をするんだ。」という目的も無いまま、

むしろ、怖くて怖くて、病院からは絶対に離れられない状態です。

けれども、辛い治療で僅かの延命が出来たとしても、辛さと引き換えに、それが短時間では、もう意味が無いとも諦めています。

肝臓の転移を認められてからは、とても進行が早く、

ついに、素人目にも肌が黄色くなってきました。

癌研での抗がん剤の副作用で、今更ながら脱毛し、肌の面積が尚更目立ちます。

勿論、母親本人もこの黄色を非常に気にしてます。

胃癌からのお付き合いの主治医の先生は、緩和ケアを引き受けてくれ、癌研のY先生同様、とてもお優しい。

母親に「部屋の木目調家具の反射である。」「白目が黄色くなっていないから、全然大丈夫だよ。」と。

さて、私は猫を腎臓病、肝臓病でけっこう無くし、

猫は、人と違い全身毛だらけであるわけでして、またうだうだ不満を訴えないので、

尿でも気づき、そして診察で連れて行った場合、

「先生、猫の尿&白眼(にあたる虹彩の切れた端っこ、目じり)が黄色い~っ!!」と獣医さんに訴えるわけですが、

自分では、迅速なつもりでも、

動物の先生は、

「こうなるまでに、けっこう時間がかかっている。」とおっしゃり、猫を捕まえながら、肝臓が悪い原因を淡々と説明され、治療に入るわけです。(現在、このような事情でワクチンのお葉書をいただいても、先生の所に通えなく、先生は私のガンが再発したかと心配してくださっていたそう、ありがたい事です。)

つまり、本当は確実に、時間と共に悪くなりつつある母親、

猫と違い言葉が通じるだけに、

死の足音を怖がっているだけに、

私は主治医の先生の優しさ、最後の思いやりだと感じました。

Т先生、優しい嘘を、本当にありがとうございます。

部屋から出ても、廊下でも、もう母親は間違いなく黄色い。

そして、筋肉が無くなり、運動選手だった、ダンスなどが趣味だったのに、ガリガリで歩けなくなってきたのが素人でもわかる。

残された日々、母親は売店でクレヨンを買って、病室で父親に毎日絵手紙を書いています。

日々の出来事でなく、アルツハイマーの父親の父、つまり私の祖父がバイオリンを弾いていた絵など、父親の残っている記憶に沿った内容を。

あとは、残していく物などの処分の遺言などの命令が大変、私とはガタガタ喧嘩になるわけです。

父親にも、残り少ない時間であり、遠距離介護ゆえ抱き合わせ、途中で拾い、面会に引き連れていくわけで、

末期癌患者の切羽詰まった願いと違い、こちらはアルツハイマーなので、父親の能天気な脳内に合わせてあげるのも大変、

嘘、架空の世界でも、テキトーに、しかもそのテキトーさを見せないで「そうだ、その通り、ごもっとも」と大体は付き合えたのですが、

今日は、アルツハイマーになってから処分した自家用車の、オヤジのいつもの「盗られ妄想」に、

ちょうどバタバタあれこれ処分をしている自分は、

「も~う、盗られたんじゃなく、ドクターストップ!処分しーたーのー、乗ったら危険でしょう!そんなに悪い人はいないの、人聞きの悪い。」と、普通の人に説明するような事をしでかし、

激昂したアルツオヤジに「このヤロー、親をバカにして」と殺されかけたのでありました。

ああ、優しい嘘をつくのはまだまだ修行が足りん。。。

Nekobeya_122

病院の帰り、父親が見たがった浜で。

常に漂着ゴミが吹き寄せられる所なのですが、掃除しても、今回の震災の漂着ゴミが凄いです。

送る車の中で「バックシートの父親に殺されるんぢゃないか」と危惧する興奮・暴言ぶり、

しかし、家の中なら確実に暴れるであろうが、

車中、命が惜しいのか、しっかり自らシートベルトをつけており、爆、

グループホームに着いた途端、職員さんに「よろしく~♪」といい子で握手している父親のため、

父親が作っている畑の近くに、今日は60cm×90cm程度の金魚の池を設置してきました。

機嫌よく、遊んでくれるといいのですが。

肝臓で思い出す事は、

犬は気温が28℃、猫は気温が32℃から食欲が下がる記事をつい最近読んで、

去年の猛暑は、父親の徘徊のおもり、母親のオペ前後の騒ぎで家を空け、疲れて観察を怠り、

一度肝リピドーシスを起こした肥満児「でかっ!ぷり夫」が、(全抜歯しても口内炎もあったし)たった数日間食べなく、あっという間に二度目の肝不全、黄疸で無くなった日が近づいてきています。

動物は、人と違い不調を訴えないので、気をつけなくてはいけない。

とにかく、天候不順、猛暑はもうこないかもしれないけど、今はこの夏を乗り切りたい。

コメント (2)
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