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富岡製糸場⑧ 繰糸場(1)
製糸場の心臓部ともいえる繰糸場。写真は見学が許可されている繰糸場の中ほどから、入り口を撮ったものですが、当時富岡製糸場には、400名以上の女工が働いていたそうで、さぞや壮観だったろうと思います。いまはビニールに覆われている製糸機ですが、昭和62年に操業停止になるまで、115年間稼動したもので、いまでも電源を入れれば動くそうです。繰糸場ハ、トラス構造といって柱を使わない建築構造なので、中は明るい大きな空間が広がっています。当時は電燈がないため採光は重要な課題で、繭の選別やか細い糸を1本1本引き出すという精緻な仕事をスムースに行うため、日光を取り込むための天窓はじめ、すべての窓ガラスは、フランスから輸入されたものです。
群馬県に移り住み、座繰りにこだわっている東宣江さんの「日本の養蚕」好評連載中。