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富岡製糸場⑦ 繭倉庫
富岡製糸場には、長さ104.4メートル、幅12メートル、軒の高さ14メートルという長大な繭倉庫が東西に2つあります。写真は奥にある西繭倉庫ですが、このような長大な繭倉庫を必要としたのは、いまは年4~5回の養蚕が普通ですが、明治の終わり頃まで養蚕は、1年に1回の春繭だけだったので、1年間、280日操業分の繭を保管するために、この長大な2階建ての倉庫が必要でした。
明治5年の繭購入量は記録によると約245万石。1石が37.5㎏ですから約92万トン。記録では、すべてが生糸に生産されてはいないのですが、初年度一体どれくらいの量の生糸ができていたのだろうか。この生糸は、ほとんどがフランス・リヨンに輸出されていたようです。また操業7ヶ月後の明治6年5月、ウィーンで開催された万国博に富岡製糸場の生糸が出品され、「進歩賞牌]を受賞しているので、当初からかなり高品質の生糸を生産していたようです。
*写真は、西繭倉庫
群馬県に移り住み、座繰りにこだわっている東宣江さんの「日本の養蚕」好評連載中。