富岡製糸場③ 錦絵
製糸場の全景や、皇太后が視察した「富岡製糸場行啓」など、中学校?の教科書にこの錦絵が載っていた記憶があります。着物に関わった仕事をしていることもあり、機会があれば富岡製糸場をいつか見に行こうと思っていましたが、ようやく実現。しかし、平成17年までは片倉工業㈱の所有で、一般人が見学できるようになったのは、わずかこの2年ほど前から。
きっかけは平成15年、当時の群馬県知事が富岡製糸場をユネスコの文化遺産に登録しようと動き始め、平成17年に片倉工業㈱は富岡製糸場が国指定史跡、糸繰場など主要な建造物は重要文化財に指定されたことから、建物一切を市に寄贈し、敷地を市に売却したことから、その一部を私たちは見ることが出来るようになりました。具体的に見ることが出来る場所は①糸繰場、②東繭倉庫、③西繭倉庫、④ブリューナ館、⑤煮繭場・選繭場、⑥鉄製煙突など、錦絵にある通り、138年後の現在も現存し、当時のままの姿を見ることが出来るのは、奇跡です。1日5回(夏場は6回)、1回1時間で場内をガイドしてくれますが、糸繰場を除き、ほとんどの建物の中に入れないのが残念です。
群馬県に移り住み、座繰りにこだわっている東宣江さんの「日本の養蚕」好評連載中。