まだまだ足りない”割合”の実践指導 は・じ・き(速さの問題)に見る割合飛ばしの授業実態

2012年12月21日 12時40分15秒 | 日記

 前回では、大阪市住吉区の大和川中学1年生の女子生徒が、中間テストの数学で100点中 6点しか取れなくて、母親が心配して通わせている塾の先生に相談に行った所、塾長から”お子様は、期末のテストでもこのようなレベルだと思っていて下さい”と言われ、放心した様子で相談があって、以前大阪での生徒さんでもあり急遽期末テスト1週間前に教えに行くことになりました。土曜日2時間・日曜日1時間30分程指導して岡山に帰りました。

 その結果は、40点を獲得できた旨連絡があって、安堵された様子でした。

 この時のテストの出題範囲は、方程式・関数(比例・反比例)でありました。

 この生徒さんもご多分に漏れず”割合”の理解が皆目でした。

 そして今回、12月に入って岡山県赤磐市の美咲町立柵原中学1年生の男子生徒の祖母様から、お孫さんの成績が無茶苦茶下がって、家の者が心配しとるけん、ちょっと手を取るが教えてもらえんかと相談がありました。

 お聞きしますと、塾は利用しておらず今まで中間・期末テストは、自主学習で対応してきて、そこそこの成績があったので本人の努力に任せていたが、47点のプリントを見せられて心配が高じて相談に来ましたとの事でした。

 私の家内とその祖母様が、お茶飲み友達と言う事で快諾し早速12月8日(土)

に最初の指導を始めました。

 まず最初に先の数学期末テストの問題と答案用紙を見せてもらうと、やはり!

そこで、本人に”割合”って分かる?説明はできるかな?と問いかけると、”分か

らない”・・・理解が進まない子達の共通点が、くっきりと浮かんで来る。

裏返して言うならば、小学生時に教わる”割合指導”が、通じていない、指導が

指導になっていない現状があるはずです。分かるまで教えると言う作業が、抜け

落ちているのではないか。・・・100%とは言いませんが、公教育の先生方、この

”割合指導”90%位に届く努力をどうでしょうか。算数・数学の指導に割合が密接

に絡み繋がっています。それを生徒は、知らぬままに流し授業で流されて、中学

生・高校生に至り大学生になっても分からない。大人だって、指導者だって年を   重ねただけで割合については結局分からないまま。                   私は、アンケートをとって見てこの現実・現状をよく分かっております。        この流し授業の一例は、速さの問題に出てきます。

 この速さの指導では、公式なる  速さ X  時間 = 距離 を使います。

 頭文字を使って、  は X  じ = き で覚えましょうと、テクニカル的に暗記

させる方式を採用している学校が、意外と多い。この多さのパーセントは、どの

程度かは分かりませんが、この教え方は実にくだらない。

 ”割合”を教えるのに一番好都合な単元である事を、ミスミス逃している指導者

には、声を大にして叫びたい。・・・先生方は、どんな指導研究をされているのです

か?どうして、このようないい場面逃すんですか。

 なぜ、私がこのようなことを申すのかと言いますと、基準値たる1の意味を、的確に分かりやすく指導して上げて欲しいからです。

   1.割合の意味が分からない    2. (1)の意味も使い方も分からない

   3.線分図が書けない 書けても意味が分からない

 分数・比・比例・グラフと表・1あたり量・縮尺・換算・面積・売価、定価・食塩水

などなど、他全部、1と言う基準と割合で繋がっています。ここをしっかり分かる

までしつこい位教えなければ、繋がりません。教えれるようにならなければなり

ません。ここが、先生の値打ちです。・・・算数嫌いをなくすのは、”割合”をいか

に教えるか!

 H.24.9.21(金)山陽新聞の記事で、「小6の多く(割合苦手)」と出ていました。

 国立教育政策研究所によると、小学校の算数で割合に関する出題11問全部で

正答率が70%を下回り、50%以下の問題も5問あった。

 例えば、割引券を使うと値引き額が最も大きくなる商品を尋ね、理由を説明す

る問題(2010年度)の正答率は17%にとどまり、割合の意味を理解して文章

や数式で表すことに課題があった。とあります。

 H.24.9.16(日)の山陽新聞の中で、

県教育長は、”まず、学校の指導に課題があると感じている。・・・”

        ”子供にとって魅力的な授業になっていないのではないか。”と

述べられていた。

 私は、このコメントには心底がっかりしています。何を今になって。

 今の今まで偉いさんが、何をなさってこられたのか?

これらは、とっくの昔に解決していなければならない事ではないでしょうか。

 県教育長も以前は、教鞭をお取りになっていらしたのではないですか。?

 悩み苦しんでいる子達が実に多いのです。

 先生のひと踏ん張りが解決に必要なんです。決して手遅れではありません。

 テクニカルよりも理にかなった指導が子達を救う道であると言うことを、是非

肝に銘じて教育者は、精進して戴きたいと願うばかりです。

 まだまだ、研究の余地が残っています。

 

 

 


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