その子その子の学業について、出来る・出来ないの[差]と[分岐点]はどのようにして出来上がるのか、興味を
持つのと同時に研究もしたくなる大きなテーマであります。
私が今、目指しているのは、この分岐点以下の子どもさん達をひとりでも多く分岐点以上に拾い上げることです。
勉強をする気があるにもかかわらず、また、勉強はやるんだけど条件が整わず目標に到達できないでいる。
この[差]は、多種多様な要因で作り上げられる為、そう簡単には見つけられませんが、考えられる事は大きく
次のことが要因としてあるのではないでしょうか。
1、 本人自身の原因(やる気のなさ・遊び優先・なんらかの障害)
2、 周辺の環境が原因(住宅事情による・友人人間関係・家庭の事情
ゲーム機器依存・学力競争からの挫折ほか)
3、 指導者の原因(指導者の指導力欠如・指導者との相性・信頼関係ほか)
もし、これらの中の事が原因と分かるならば、それを正して修正すれば一件落着となるのですが、原因が複合的に
絡んでいることもあり、なかなか一筋縄には参りません。
しかし、言える事は「やる気・気力」が先決で、それを上手に導くのが指導者であり、保護者であると思います。
指導者にも指導上手と指導下手があります。 保護者にも育児上手と育児下手があります。
伸びる芽を摘み取る場合があると思えば、逆に芽を伸ばしてくれる方もおられます。
運・縁・出会い・偶然・タイミング・相性 と、いろいろな関係の仕業の
中で人生が組み込まれ平等でない条件で生きているのです
ただひとつ、生命の期間は別として勉強について平等なのは与えられる時間数ぐらいでしょう
自由社会・・・遊んで暮らす、勉強を楽しんで暮らす、趣味を生かして暮らす、スポーツをして暮らす等
自己責任で法律を守ってしたい事をやれる。 しかし、学業優先の小・中・高生には違った角度から論
じなければなりません。育成と言う大きな目標があるからです。
分からない事だらけの学問。正しく・分かりやすく教え苦痛を与えてはいけません。 この努力は大人
指導者達が役割を担わなければなりません。
そこで今回私は、22種類の文章問題の解き方指導に入る前に保護者宛に思いを込めて1枚の用紙
を配りました。
文章問題は苦手になるとモヤモヤとした気分になり、学校でテストがあっても誤答が重なり上達の
手段が見つけられず、相談もできないで一人でもがき苦しみ、点数も向上がなくて人の目を気にするよう
になり、やがてコンプレックスも加わり学業全体に悪影響を与えます。
このような事は昔も今も変わりません。
勉強の仕方・教え方でこれらはすでに解決出来ていなければなりません。
「公教育」に期待してきた事は、この解決に「十分すぎる程の猶予時間がある中での解決」だったのですが、
全国的に文章題の指導について今なお課題を残したままです。
私は、こうした理解に到達出来ないでいる児童達を少しでも無くす目的で力量及ばずながらボランティア
指導をやっております。
さて、どのようにすれば効果的に分かって頂けるのか、また記憶に留めて頂けるのか、ここが一番
苦心する所ですが、努力すれば「道は開かれる」で、今から5・6年生基本中の基本「和差算」「年令算」
「消去算」の3種類から始めます。と1枚のプリントを配りました。
また、次のようなプリントを持たせました。 円の面積と円周の九九作りのプリントです。
円の面積であれ円周であれ ×3.14が絡む計算で、計算に時間をたくさん取られるので空白の
九九表を自分自身の手で計算をして空白を埋め九九の表を持たせて授業をすると、分かりやすく機能
的で効率よく授業が進行致しました。
円の面積であれば、 円の半径を見つけさせるだけで 九九表を参考にすれば「しき」と「こたえ」が
すぐに分かり、生徒は「半径探し」に夢中となりほぼ全員正解が実現します。
また、円周も同様にして 「直径探し」に集中して取り組みこれも全員正解が得られます。
このように簡単にして分かりやすい方法を取り入れれば、「やる気」を導きだせると思います。
実践で効果がありましたのでご披露させていただきました。